NEWS詳細

情報科学科 梶克彦准教授 情報処理学会ユビキタスコンピューティングシステム研究会 優秀論文賞を受賞

2015.06.15 受賞・表彰

 5月11日、情報科学科・梶克彦准教授(ユビキタス情報処理研究室)が、「安定歩行区間に基づく歩行軌跡推定手法」と題し発表した論文が、情報処理学会ユビキタスコンピューティングシステム研究会から、優秀な研究報告として認められ、優秀論文賞を受賞しました。

 梶准教授が研究する「ユビキタスコンピューティング」とは、LTEやWiFiの普及によってコンピュータを内蔵されたモノ同士がすべての空間において通信・連携しあう情報環境のことで、それにより現在、さまざまな構想が現実となっています。今回、報告した「安定歩行区間に基づく歩行軌跡推定手法」では、同じ建造物の中にいる多人数の歩行軌跡によるセンシング(※)データを用いて、建物構造を生成するために必要な精度の高い歩行軌跡を推定する手法についての提案を行ったものです。

 実際の歩行軌跡に見られるドリフトなどの余計な動きを合理的な歩行軌跡データに「修正」することで、信頼性の高い歩行センシングデータを得ることができ、また垂直方向のセンシングにより、建造物全体の構造を認識することも可能で、評価実験ではその有効性が確認されました。

 建物構造の把握により、屋内での人流、位置推定などが可能となるほか、気圧や温度などのセンシングデータと合わせて活用することもでき、非常時の最適な避難経路の抽出などさまざまなケースでの応用が見込まれています。

※センシング: センサを利用して物理量や音・光・圧力・温度などを計測・判別すること。

PAGE
TOP