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大学院 材料化学専攻 日本ゴム協会若手優秀発表賞を受賞

2015.07.03 受賞・表彰

 5月21日、一般社団法人日本ゴム協会が主催する2015年度年次大会・若手発表の部において、有機材料化学研究室(応用化学科・山田英介教授)の大学院工学研究科博士前期課程2年・細井翔馬さんが発表した「前処理を行ったパーフロロゴムの架橋反応」が特に優秀と認められ、若手優秀発表賞を受賞しました。

 パーフロロゴムは、耐熱性、耐薬品性、耐溶剤性に優れ、それぞれの特性を生かして、空気ガスなど多様な流体の漏れを防ぐための密閉用ゴムに多く使われています。直接目にする機会は少なく目立たないものですが、自動車部品や半導体工業・化学工業などさまざまな分野で活用され、現代社会にとって必要不可欠な存在です。

 原料ゴムはそのままの状態では伸び縮みする性質がほとんどありませんが、分子を化学的に結合すること(=架橋)で、ゴムの弾性を付与することが出来ます。一般的には個体触媒が用いられますが、それでは架橋反応率が低いため、細井さんは架橋を行う前に前処理を施し、さらに触媒をガスに変更する方法を考案して実験評価を行い、その結果と考察について発表しました。

 今回の受賞について細井さんは、地道な研究活動が実を結び受賞につながったことを喜び「パーフロロゴムは高価ですが、その分付加価値の高いゴムであり、現代社会に必要不可欠な材料です。将来世の中に出回る車やバイクに自分が開発に関わったものが使用されることを夢見て今後も頑張っていきたい」と話しています。

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