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院生がベストプレゼンテーション賞 流体工学研究室

2016.07.28 受賞・表彰

 本学大学院工学研究科機械工学専攻・博士前期課程2年の加藤優太さんが、可視化情報学会主催の第44回可視化情報シンポジウムの中で行われた学生プレゼンテーションコンテストで、最高賞のベストプレゼンテーション賞を受賞しました。
 加藤さんは江上泰広教授の流体工学研究室に所属し、コンテストでは同専攻の武田亘平講師らと取り組んだ「感温塗料による形状記憶合金の温度分布の時系列計測」のテーマで発表しました。書類選考を経た15人の学生がプレゼンテーションに臨んだ中、最も高い評価を獲得しました。
 形状記憶合金の実用に際しては、表面温度分布計測のデータを基に変態特性を理解することが重要になります。これまで赤外線カメラで温度を計測する方法が一般的でしたが、画像解像度の低さなどから精度の高い測定結果が得られにくい問題がありました。
 加藤さんらの研究では、発光強度が温度で変化する感温塗料(TSP)をスプレーガンで試験片に塗布し、より高精度な表面温度分布の計測に取り組みました。形状が変化する形状記憶合金の場合、発光を励起する紫外線の照度やTSP色素の分布が温度以外の要因でも変化するため、温度では変化しない参照用の色素を混合することで補正を行いました。
 その結果、赤外線カメラの画像に比べて温度の境界線がはっきりと観測でき、補正によって詳細な温度分布のデータを取得することができました。加藤さんは「試験片の変形により塗料がはがれないよう、塗装の膜を薄くするなどの試行錯誤がありました。表彰で自分の名を呼ばれて良い発表ができたことを実感し、プレゼンにも自信が持てるようになりました」と喜びを話しています。

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