NEWS詳細

「第11回 愛知県建築士会 学生コンペ 2016」で最優秀賞

2016.11.02 受賞・表彰

 10月16日、名古屋市中小企業振興会館・展示ホールで「第11回 愛知県建築士会 学生コンペ 2016」の公開2次審査が行われ、本学の住・商空間デザイン研究室(建築学科・安井秀夫教授)の見野綾子さん、浅井漱太さん、伊藤啓人さん、大山兼五さん(いずれも建築学科4年)が最優秀賞を受賞しました。
 コンペのテーマは「移る建築」。新しい構法や素材を利用した移動可能な建築として、これまでにはなかった空間の提案が求められました。
 4人は、さまざまな世代が交流や憩いの場として利用する「公園」をスポットに、子供のために存在する遊具を、世代を問わず人々のためのモノとして、多様な使い方で都市公園の姿を変えることを目指して設計をスタートさせました。
 最初に着目した形状記憶合金では、設定温度以下では変形したままの形状を保ち、設定温度を超えると球体に戻るよう設定して公園内に設置することを想定。遊具ならぬ『球具』と名付けられたこの球体を基本モジュールとして、容易に接続や解体ができる結束バンドを利用し、組み合わせ方を変えることにより遊具はもちろん、人が座ればベンチになり、照明やガーデニングに利用できるなど、人々の気持ちに寄り添った多様な展開をするという提案で、最終6組に選出され1次審査を通過しました。
 その後、形状記憶合金では材料費がかかりすぎることもあり、様々な素材のワイヤーで試作品を製作。作業を繰り返すうちに上下や左右からの力には強く(変形が少ない)、斜めから力をかけると簡単に変形する(動画あり)編み方を見つけ、移動の際には小さくして運ぶことも可能になりました。
 公開2次審査のプレゼンテーションでは、その特性を活かして『球具』がもたらす新しい空間について提案した結果、可能性は未知数ですが、斬新な発想と今後の展開が楽しみであるとして、審査員から好評を得て、見事に最優秀賞を受賞しました。
 今回優秀作品には、原寸大モデル建築の製作権と製作費が与えられ、来春セントレア(中部国際空港)で開催される受賞作品展示会や「第47回 建築総合展NAGOYA2017」で公開展示されることが決まっています。『球具』の組み合わせ方、大きさや素材、色を変えるなど新たな構想はさまざまあり、現在公開展示に向けて改めて準備が進められています。

PAGE
TOP