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機械学科卒業生が若手奨励賞を受賞

2017.01.31 受賞・表彰
  • 若手奨励賞を受賞した松原秀彦さん㊧と奥川雅之准教授㊨

 札幌コンベンションセンターで昨年12月15~17日に開催された計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会で、機械学科を昨年3月に卒業した松原秀彦さん(奥川雅之准教授の知能機械システム工学研究室に所属)の発表が若手奨励賞を受賞しました。
 松原さんは「受動適応クローラロボットの重心位置変化を考慮した段差および階段踏破時におけるマニピュレータ制御」と題して発表を行いました。
 災害対応ロボットが走行する不整地は地震災害などで想定される瓦礫上だけでなく、原子力建屋や化学プラントといった施設内の段差や階段などの人工物も含まれています。特に階段は建築基準法により人間のサイズに合わせて最適設計されているため、操縦者がロボットを遠隔操縦することが難しくなります。災害対応ロボットはクローラタイプの移動機構が多く採用されていますが、カメラやセンサを先端に有する調査用マニピュレータが搭載されるため、ロボット全体の重心位置が比較的高くなり,オペレータの操作によってはロボットを転倒させてしまいます。そこで本研究では、新たにロボットの踏破能力に関する評価指標(踏破能力関数)を導出し、階段走破を想定した半自律制御手法を提案しました。踏破能力関数を評価指標とすることで、段差高に適したサブクローラ角度やマニピュレータ角度などを算出することができます。提案手法である半自律階段踏破手法の有効性を、研究室で開発している受動適応クローラロボット「Scott I 」を用いて検証するため、実階段を使って半自律制御で踏破実験しました。実験結果から提案手法である半自律階段踏破手法の有効性を確認しました。この手法を用いることで操縦者の負担軽減が期待されます。
 受賞を受けて松原さんは「大学、大学院の6年間で学んできたことの集大成として賞をいただき、大変光栄に思います。先生方や諸先輩からのご指導の賜物と感じており、受けたご恩に報いることができるよう精進します」と喜びを話しています。

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