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FD講演会「応用化学科における安全教育の試み」

2017.02.27 TOPICS

 FD(ファカルティ・ディベロプメント)活動の一環として教育方法の改善と教授能力の向上をはかるFD講演会の本年度第2回講演会が2月22日、八草キャンパス12号館で開かれました。今回は「応用化学科における安全教育の試み」―参加する教育を目指して―と題して、応用化学科で取り組まれている安全教育の手法などが紹介されました。

 学生たちが主体的に参加し、考えるよう工夫されている応用化学科の安全教育について、小林雄一教授が概要を説明し、安全や衛生に関する様々な資格を有する野村桃恵・水野典子両技術職員が具体的な手法を紹介する形で講演会は進められました。

 応用化学科が取り組んでいるRA(リスクアセスメント)教育では、工事などの危険を予想するKYT(危険予知トレーニング)から、危険の数値化とその対策を立てるなど、企業でも通用する実学教育を進めています。学生たちが卒業研究で使う薬品の特性をSDS(安全性データシート)により調査し、その情報をCB(コントロール・バンディング=化学物質のリスクアセスメント実施を支援するWebアプリ)に入力することによって薬品の有害性や危険性のリスクを評価出来るように指導しています。薬品の有害性や危険性を察知して健康被害を未然に防ぐ手立てを自分で考える力を身に付けさせるために、小グループごとに①誰が②何をした時③何が起こって④どこに⑤どういう被害を受けるか―についてリスクとその頻度、重篤度を数値化して考えさせ、webを介した共有ファイルを活用してグループの意見を相互に同時に比較できるように努めています。

 小林教授は「知識として知っていることと、それを安全に実験が行えるかということは全くの別物」と話し、この日の講演会では、4台のパソコンを持ち込み、参加された先生に共有ファイルに入力してもらいながらリスクアセスメントの様子が分かりやすく紹介されました。また、学生の理解を助けるために作成した動画や、廃棄物の分別を体験する学習についても報告されました。

 講演会の模様は、自由ヶ丘キャンパスにも遠隔講演としてリアルタイムで伝えられました。出席した教職員からは、授業のグループ分けの効果的な進め方などについて活発に質問が寄せられました。

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