情報教育システム研究室（菱田隆彰教授）に所属する大学院経営情報科学研究科博士前期課程２年の上谷竜士さんが、６月２８～３０日に開催された情報処理学会の「マルチメディア、分散、協調とモバイルシンポジウム（DICOMO2017）」で発表し、ヤングリサーチャ賞を受賞しました。ヤングリサーチャ賞は、優秀な発表を行った３０歳未満の研究者に贈られる賞です。
　上谷さんの発表タイトルは「口コミ解析システムの教師データと可視化機能の検討」。何かを購入するとき、誰もが参考にするようになった口コミサイトの投稿内容を分析し、可視化することで、投稿者全体が持つその商品の印象を一目で把握することができるシステムを提案しました。その分析能力を左右する機械学習の教師データの構成方法について論じているほか、一般的に使用されているウェブブラウザの拡張機能としてこのシステムを利用できる機構を実装し、高い実現可能性を示しました。
　受賞を受け、上谷さんは「今後もより良い研究成果が得られるように尽力していきます」と研究への意欲を再確認しました。指導に当たった菱田教授は「過去の研究室で蓄積されてきたノウハウをもとに、実用的な実装を行い、その性能向上のための地道なデータ分析を積み重ねた結果が評価につながった。卒業までに残された研究時間を上手に使い、より多くの結果を出して社会で活躍できる人材になってほしい」とコメントしています。