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ナノテク研究室の上杉PDが優秀講演賞を受賞

2017.10.12 受賞・表彰
  • 優秀講演賞を受賞した上杉晃生博士研究員

 ナノテク研究室(機械学科・生津資大教授)の上杉晃生博士研究員(PD)が、8月28~30日に岡山理科大学で開催された「日本実験力学会 2017年度年次講演会」で講演を行い、優秀講演賞を受賞しました。

 上杉PDの講演テーマは「SiGe膜の疲労試験」。SiGe(シリコンゲルマニウム)は、例えばスマートフォンに使われる微小な加速度センサなどの、MEMS(微小電気機械システム)の新しい材料として注目されています。この講演ではSiGe膜が長期間の使用の中で、どのような条件で破壊に至るかを報告しました。

 MEMSの作製には従来シリコンが広く用いられてきました。SiGe膜は、MEMSとCMOSを同一基板上に作製する「モノリシック融合」が可能な材料であるという長所を持ち、従来のシリコンを用いる場合よりも高性能化と低消費電力化につながる材料として注目されています。上杉PDは、SiGe膜でこれまで明らかにされていなかった疲労破壊特性を、半径250 µm,厚さ20 µmの微小な振動子をもつ試験片を作製し,これを共振させる疲労試験方法を用いて評価しました。

 上杉PDは京都大学大学院で博士号を取得後、昨年10月から本学のナノテク研究室で、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の研究プロジェクトに従事しています。今回の受賞を受けて「研究室に仲間入りしてまだ1年未満の短い期間での受賞は大変に光栄です。せわしないスケジュールで研究を進める中、ご理解・ご協力をいただいた生津教授や研究室の皆様に感謝いたします」と喜びを話しています。

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