NEWS詳細

機械学科の戸伏壽昭名誉教授が日本機械学会材料力学部門業績賞を受賞

2017.10.30 受賞・表彰
  • 岡村一男部門長(右)から業績賞を贈られた戸伏壽昭名誉教授

 機械学科の戸伏壽昭名誉教授が、長年取り組んできた形状記憶材料の先駆的な研究により、日本機械学会材料力学部門の業績賞を受賞しました。戸伏名誉教授は「この賞が、本学の学生や若い研究者たちの励みになれば」と期待を語っています。

 業績賞は、最近の一連の研究・技術において独創性および有用性の著しい業績を上げた個人または団体に授与されます。

 戸伏名誉教授は、形状記憶合金と形状記憶ポリマーについて独創的・先駆的な数多くの学術論文や著書を発表し、その研究業績は世界的に高く評価されています。形状記憶合金については、繰返し熱・力学特性、R相変態に伴う構成モデル、回復応力の特性、表面処理による疲労寿命の向上などを世界で最初に報告しました。また形状記憶ポリマーについては、繰返し熱・力学特性、形状固定性、形状回復性、二次賦形特性などを世界で最初に明らかにしています。特に形状記憶ポリマーの形状固定性と形状回復性を評価する指標は非常に高く評価され、国際標準的に使用されています。これらの研究業績は形状記憶素子を設計する上で重要であり、記憶素子の設計や開発に広く用いられています。

 表彰式は10月8日、北海道大学工学部で開かれた日本機械学会M&M2017材料力学カンファレンスの中で行われ、戸伏名誉教授は岡村一男部門長から賞状などを手渡されました。

 受賞に当たり、戸伏名誉教授は「本学に勤め始めた42年前にはこのような賞をいただけるとは思いもしませんでした。インテリジェント材料の研究が世界的に活発になる前に形状記憶合金の研究をスタートでき、世界的に高く評価されたことが幸いでした。このことにより本学を国の内外に広くPRすることができました。今後、機械学科の松井良介先生、武田亘平先生ら若い人たちによって引き継がれ、発展される研究を楽しみにしています」と喜びを語っています。

PAGE
TOP