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機械学科の生津教授に日本機械学会マイクロ・ナノ工学部門貢献表彰

2017.11.07 受賞・表彰
  • 表彰を受ける生津資大教授
  • 招待講演をする生津教授

「1nm(ナノメートル)=1mの10億分の1」という微小なナノの世界で機械物性の研究に取り組む機械学科・ナノテク研究室の生津資大教授が、マイクロ・ナノ工学分野の発展における学術的な貢献を高く評価され、日本機械学会マイクロ・ナノ工学部門貢献表彰を受けました。表彰式は11月1日、広島国際会議場フェニックスホールで第8回マイクロ・ナノ工学シンポジウムの懇親会・セレモニーの席上行われました。

 生津教授はマイクロ~ナノサイズの機械材料の信頼性評価に有効な独自技術を数々考案し、ナノ領域特有の物理現象を新たに発見したり、ナノ材料の機械物性値を正しく実験取得して、半導体デバイスやMEMS(微小電気機械デバイス)の性能・信頼性の向上に大きく貢献しました。加えて、マイクロ・ナノ工学部門の幹事として多くの仕事をやり遂げ、部門の立ち上げと正式部門化に大いに貢献したことが評価され、今回の表彰へとつながりました。

 ナノテク研究室では「つくれるものは自作する」をモットーに、数々の独自技術と実験装置を開発しています。電子顕微鏡内で数nm~数十nmの超微小物体を自在にあやつり、力を加えて機械的・電気的特性の変化を調べているほか、薄膜材料の機械物性を引張試験などで正しく定量的に計測しています。また、最近では金属をナノの厚みで積層した金属多層膜が外部刺激で合金となり発熱する現象に着目し、瞬間発熱素材の開発(とくにナノ粒子への発熱機能付与)と産業応用研究に取り組んでいます。

 今回、日本機械学会マイクロ・ナノ工学部門の優秀講演論文表彰と併せて受賞の栄誉に浴した生津教授は「さらに一桁小さいカーボンナノチューブのような最先端ナノ材料の特徴を実験的に調べ、数原子からなる真の"ナノマテリアルワールド"の探究に機械エンジニアとして挑戦したい」と意欲を話しています。

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