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ビジュアル情報処理研究室 映像表現・芸術科学フォーラム2018で企画賞

2018.03.28 受賞・表彰

 3月16日、東京工科大学蒲田キャンパス(東京都大田区)で開催された「映像表現・芸術科学フォーラム2018 (Expressive Japan 2018)」において、ビジュアル情報処理研究室(情報科学科・澤野弘明准教授)の前田拓磨さん(大学院経営情報科学研究科博士前期課程2年)が、「下水管内映像撮影のための二重カプセル構造浮流型機体の照明設計と映像回転補正の実装」と題して発表し、そのアイディアと将来性が評価され企画賞を受賞しました。

 同研究室では現在、静岡大学との共同開発で、老朽化した下水管内部を浮遊型無線カメラを使って撮影し検査するシステムの開発を進めており、撮影した映像データを転送するための通信面を静岡大学が、浮遊型無線カメラ実機の製作を同研究室が担当しています。これまでは主に、専門家の目視に頼った調査が行われていましたが、有毒ガスの発生による危険などを伴うため調査用ロボットやカメラの需要が高まっていました。
 過去に開発された機体の問題点を踏まえ、下水管内を自走することと、視界を確保するための照明を搭載することを条件として検討した結果、球状のカプセル内部にカメラや照明を搭載することになりました。カプセルは二重構造として、おもりとなる水をカプセル間に入れることで、安定した映像を得られるよう工夫したほか、カプセル内部に設置した照明がカプセルの内側に反射してしまうという問題も、カメラのレンズを拡散フィルムでカバーすることで解決しました。さらにジャイロセンサで回転を補正し映像のブレを軽減するなど、改良を重ね、より良好な映像が取得できるようになりました。

 この研究は、総務省の戦略的情報通信研究開発推進事業(SCOPE)にも採択されており、5年後の実用化を目指し、今後も同研究室が研究を継続していきます。

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