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電気学会電力・エネルギー部門大会で院生がYPC奨励賞

2018.09.25 受賞・表彰

電気学科の電力システム工学研究室(雪田和人教授)に所属する堀江俊介さん(大学院工学研究科博士前期課程2年)が、平成30年電気学会電力・エネルギー部門大会(9月12 ~ 14日・徳島大学常三島キャンパス)で「分散配置された太陽光発電装置の運転電圧の決定方式」と題したポスター発表を行い、29歳以下の若手研究者に贈られるYPC奨励賞を受賞しました。

 太陽光発電が大量に導入された電力系統では、その発電出力によって電圧が規定値以上に上昇する恐れがあります。このときの電圧は変電所から遠くなるにつれて大きな値を示すため、電圧上昇を抑制するために必要な電力も変電所から遠くなるにつれて大きくなります。つまり、発電できる電力は変電所から近い方が大きく、遠いほど小さくなり、不公平です。

これは、それぞれの太陽光発電の設置場所で自由に運転電圧を定めていることが原因であると考えられ、堀江さんの研究では、太陽光発電の設置場所による不公平性の緩和を目的に、設置場所ごとの運転電圧の決定方式について検討を行いました。その過程で、電圧上昇の主な要因は低圧系統側の線路インピーダンスであることを発見しました。これを利用することで、太陽光発電の設置場所に関わらず公平的な発電量を得られる運転電圧の決定方式を提案しました。

 受賞を受け、堀江さんは「今回の発表は私の研究における大きなテーマの一部であり、まだ完全なものではありませんが、残りの半年で少しでも完成に近づけるよう、これからもより一層研究に力を注ぎたいと思います。大学院修了後も大学院で培った、物事に対する見方や考え方を存分に発揮し、技術者として社会の発展に大きく貢献したいと思います」と意気込みを語っています。

  • YPC奨励賞を受賞した堀江俊介さん
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