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情報科学科の学生が「映像表現・芸術科学フォーラム2019」で優秀発表賞

2019.03.25 受賞・表彰

 情報科学科メディア情報専攻2年の伊藤里菜さんが、映像情報メディア学会の映像表現・芸術科学フォーラム2019(3月12日・早稲田大学西早稲田キャンパス)で「吹き戻し笛を利用したインタラクション手法の2人同時使用への拡張」と題して発表を行い、優秀発表賞を受賞しました。

 伊藤さんの研究内容は、人の動作にリアルタイムで反応するインタラクティブコンテンツのインターフェースとして、吹き戻し(通称ピロピロ笛)を活用するというものです。

 情報科学科のCGメディア研究室(水野慎士教授)では、吹き戻し自体には一切の加工をせず、深度カメラ映像を用いて吹き戻しの伸び縮みの長さと方向をリアルタイムで取得する手法を開発してきました。従来の手法では、同時に使用できるユーザーは1人だけであったため、活用できるコンテンツの種類も限られたものになっていました。

 今回の発表では、深度カメラ映像に基づいて複数人のユーザーを識別するとともに、吹き戻し先端位置の検出手法を改良しました。これにより、2人以上のユーザーが同時に使用する場合でも、各ユーザーの吹き戻しの伸び縮みの長さと方向をリアルタイムで取得できるようになりました。

 発表時には、新しい手法の応用として、吹き戻しをインターフェースとして使用した対戦型ゲームをデモ展示しました。今回の受賞は、インターフェースとして吹き戻しを利用することのユニークさと、それを2人以上の同時使用に拡張したことによる有用性が評価されました。

 受賞にあたり、伊藤さんは「この研究は研究室の先輩が開発した手法がベースになっていますが、自分自身は初めて本格的に手がけた研究であったため,C++言語自体の勉強も行いながら、従来手法を拡張するための方法を試行錯誤で開発して、コンテンツ制作も行いました。行き詰ることも多かったですが、自分でネットで調べたり、先生や先輩から助言をもらいながら、学会発表までたどり着くことができました。今後も研究を進めて、吹き戻し先端の精度を高めたり、より実用的なコンテンツの開発に取り組んだりしたいと思います」と喜びを話しています。

  • 優秀発表賞を受けた伊藤里菜さん(左)。映像表現・芸術科学フォーラム実行委員会の向井信彦先生と。
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