研究室紹介

応用化学専攻 物性有機合成化学研究室

分子レベルでものづくりに挑戦し、社会の課題解決に貢献する。

産業界からも期待される新たな物質を開発。

炭素を含む有機化合物の多くは、分子全体で偶数個の電子を有しており、二個ずつが対になっています。しかし、なかには対を形成しない「不対電子」を持つものもあり、「有機ラジカル」と呼ばれています。この有機ラジカルは不安定な性質があることで知られていますが、実は固体であれば安定したものも存在しており、通常の有機分子には見られない多くの物性や機能を発現する可能性があります。
当研究室が注目しているのも、この有機ラジカル。なかでも縮合多環炭化水素骨格というベンゼン環がいくつも集まった骨格を基盤とする、有機中性ラジカル(開殻グラフェンフラグメント)が研究の対象です。研究室で独自に合成した「トリオキソトリアンギュレン(TOT)」は、有機二次電池や太陽電池の開発に応用できる物質として、産業界からも期待されています。

リチウムイオン電池よりも高性能な二次電池の開発に成功。

TOT誘導体を用いた有機二次電池は、従来のリチウムイオン電池に使われる材料よりも大きな電池容量を示す点が特徴です。材料の検討を重ねた結果、30秒に1回の超高速充放電(従来の電池の100倍)を実現し、数万回の繰り返し充放電にも耐える高性能な二次電池をつくることに成功しました。
この電池は希少金属を含まないため、大型化や低価格化も可能です。この技術は、スマートフォンなどの電子機器に活用できるほか、電気自動車や自然エネルギー利用の促進にもつながり、エネルギー問題や環境問題に貢献できます。化学は、分子レベルから「ものづくり」ができる学問分野。
研究室では、今後も誰も見たことがない分子をたくさん合成し、新しい性質や機能を発見することに全力で挑んでいきます。

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