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概要

愛工大マガジン2018

新技術の研究や開発に求められるのは、分野を超えた学び。地域全体で、電気をつくり、ためて、使う社会に。工学に必要なのは、学際的な学びであるという事実。愛工大のグリーンエネルギープロジェクトに代表されるように、科学技術の進歩にともない、さまざまな研究が分野を超えて進められている。雪田教授と森田教授、異なる分野の研究者に、これからの工学に求められるものは何かを聞いてみた。雪田:例えば家庭用の太陽光発電システムは、太陽の光エネルギーによって太陽電池が発電した直流電力を、パワーコンディショナで電力会社と同じ交流電力に変換し、さまざまな家電製品に電気を供給しています。しかし、雨の日や夜は発電できないため、つくった電気をためる蓄電池が活躍します。さらに、ためた電気を上手に使うことも必要。しっかり発電して、しっかりためて、かしこく使う。これを地域全体で行うための研究が、愛工大のグリーンエネルギープロジェクトです。この研究を推進するために、また新エネルギー技術を活用するために、社会における電池の必要性が増してきていますね。森田:確かにそうですね。電池は、大きく分けると据え置き型電池と移動体に載せる電池の2種類があります。家庭や工場用の蓄電池は前者、電気自動車の電池は後者になります。街全体をスマートグリッドにするためには、前者の据え置き型電池の高性能化が必須です。加えて、据え置き型には高い安全性が求められる。安全でローコスト、環境負荷の小さい電池の開発は急務です。雪田:システム全体の研究は私たち電気分野の領域ですが、電池は化学の分野ですよね。森田:そうなんです。電池に携わっている研究者の多くは電気分野出身ですが、実は電池は化学技術の結集と言われる化学機器。今後は化学分野の研究者もさらに増えるのではないでしょうか 。雪田:愛工大のグリーンエネルギープロジェクトも、電気工学、電子情報工学、森田先生の材料化学、機械工学など、さまざまな分野の研究者で成り立っています。科学技術の革新や進化には、分野を超えた知識や技術が必要であることがわかりますね。森田:今後は、工学のどの分野においても、化学、電気、機械、建築などの幅広い知識が必要になってきます。愛工大が進めている学際的な学びと実践的な基礎研究が大いに注目されていると思います。 愛工大の研究力。森田 靖教授岡崎国立共同研究機構 分子科学研究所、大阪大学大学院理学研究科准教授を経て、2014年より現職。「開殻有機π電子系分子およびその集合体の合成と材料応用」を課題に、第33回(2016年)日本化学会学術賞を受賞。2014年度および2015年度愛知工業大学学長賞、2013年度および2012年度 大阪大学総長顕彰(研究部門)など受賞多数。企業との共同研究により、「100倍速く充放電できるリチウムイオン二次電池」を開発。実用化をめざした基礎研究開発を先導している。工学部 応用化学科工学研究科 博士前期課程 材料化学専攻 1年(愛知県立国府高等学校出身)鵜飼 修作さんA I C H I I N S T I T U T E O F T E C H N O L O G Y 0123 テクノロジーへのチャレンジ