高分子化学研究室の鳥居さんが2024年度自動車技術会大学院研究奨励賞を受賞
2025.03.17
工学研究科
受賞・表彰
大学院博士前期課程2年の鳥居諒也さんが、自動車技術会が自動車に関連した技術分野で優れた研究を行った大学院修了予定者を表彰する2024年度大学院研究奨励賞を受賞しました。
鳥居さんが所属する応用化学科の高分子化学研究室(福森健三教授)では、自動車用タイヤに使用されている天然ゴム(NR)、合成ゴム(SBR)などを対象に、実環境下でのゴム製品の耐久性や寿命を少量サンプルで簡便に予測する手法として、
受賞した研究は、「パルス法核磁気共鳴緩和測定による変形下における架橋ゴムの熱酸化挙動解析」で、独自技術に基づくNMRで得られる物理情報の妥当性を赤外分光法による化学組成分析をはじめとする各種分析・解析手法を駆使し明らかにすることにより、ゴム製品の特定部位での材料強度や破断伸びの評価が困難な微小劣化試験片について、ゴムの物性や寿命予測が可能となりました。
受賞にあたって鳥居さんは、「自動車に関わる研究成果により学会から賞をいただき、大変光栄に思います。架橋ゴムを伸長した状態での熱酸化試験は難易度が高く、さらに化学反応に対する変形の影響が反映されたゴムの複合的な劣化メカニズムの解明に苦労しました。受賞を励みとし、今後は企業でのゴム製品開発への取り組みで、ゴム材料の研究を継続し発展させていきたいと思います」と喜びを話しています。
