工学研究科の森颯吾さんが土木学会中部支部研究発表会で優秀講演者賞を受賞
2025.04.01
工学研究科
受賞・表彰
受賞者
森颯吾さん
工学研究科博士前期課程建設システム工学専攻1年
研究室(指導教員)
構造研究室(社会基盤学科 宗本理准教授)
学会・大会名
令和6年度土木学会 中部支部研究発表会
受賞名
優秀講演者賞
受賞日
2025年3月7日
受賞テーマ
FEMによるPBL母材が与える拘束効果の影響を考慮した円柱部材の押し抜きせん断解析
研究目的
孔あき鋼板ジベル(PBL)は、有孔鋼板をコンクリートに埋設した構造であり、周辺のコンクリートを拘束することでせん断性能が向上することが知られています。孔内と母材部分を二分化するせん断破壊が生じるPBLの解析的研究は実験に比べて少なく、PBLのせん断耐荷性能を定量的に評価可能な手法は確立されていません。そのため、FEMを用いて簡易化したPBLを対象に母材の拘束効果を定量的に評価可能か検討を行いました。
研究内容
本研究では、計算精度の向上や計算コストの低減を目的に母材をモデル化せず拘束状態を評価するため、有孔鋼板に円柱を挿入した状態の試験体を対象とした解析を実施しました。その際に母材による拘束を円柱端面に与える側圧やその他の境界条件での再現を試みました。その結果、本学で行われた実験供試体における母材幅を表現可能な側圧を明らかにし、実験値と比較した拘束効果についても有用性があることを確認しました。
今後の展望
今回行った解析では、比較対象とした本学の実験供試体との整合性は確認できたが全ての供試体に適用可能かについては今後検討する必要があります。また、簡易化したPBLの解析から得られたPBLの拘束力をもとに、母材を表現したPBLの拘束効果を適用しモデルを再現することで様々な解析パラメータを変化させた任意条件下での解析を可能にすることを目標に今後も検討を行っていきます。
