松井良介教授が日本ばね学会技術賞を受賞
2025.11.10
工学部
受賞・表彰
本学機械学科の松井良介教授が、「日本ばね学会技術賞」を受賞しました。表彰式は11月6日、日本ばね学会の秋季定例行事の中で行われました。
この賞は、ばね技術の発展に貢献した研究に贈られるもので、松井教授が筆頭著者として発表した論文「超音波ショットピーニングによる傾斜機能TiNi形状記憶合金の機能特性の改善」が高く評価されました。
TiNi形状記憶合金は、大きく変形しても加熱や力の除去で元の形に戻る特性を持つ材料です。本研究では、材料の部位ごとに「元の形に戻る温度」や「変形のしやすさ」を自在に調整する技術を示しました。中でも、超音波ショットピーニング(※)が変形特性に大きく関わる重要な工程であることを明らかにしています。
この研究は東洋精鋼株式会社との共同研究として進められ、同社の技術を活かしてTiNi形状記憶合金に最適な加工条件を導き出しました。今後は3Dプリンティング技術への応用や、医療など幅広い分野での展開が期待されます。
※超音波ショットピーニング:超音波振動する工具を使い、材料表面に鋼球を繰り返し衝突させることで、強度や耐久性を高める加工技術

