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電気学科ロボット研究室の院生2人が受賞

2018.03.06 受賞・表彰
  • 河合千春さん(左)と岡部将幸さん

 電気学科ロボット研究室(矢野良和准教授)の河合千春さんと岡部将幸さん(ともに大学院工学研究科博士前期課程1年)が、2月18~19日に日間賀島で開催された「第44回東海ファジィ研究会」(日本知能情報ファジィ学会東海支部主催)および 「第3回ミニ四駆AI大会in東海ファジィ研究会」(同学会あいまいなゲーム研究会との共催)で賞を受けました。

 河合さんは「視覚による指差し対象認知の有無に関する比較検証」と題して人間とロボットのコミュニケーションをテーマにしたポスター発表を行い、優秀発表賞を受賞しました。

 人間が指差し動作でロボットに位置を指示してやるとき、ロボットが計測した位置と相違が生じることから、河合さんは人間の指差し動作をモデル化するための実験に取り組みました。対象を見ながら指差しする方法と、対象位置を覚えてから目を閉じて指差しする方法を比較し、どちらが正確な位置を指し示すか調べたところ、意外にも、目を閉じて指差しした方が正確であることが分かりました。実験結果は、人が無意識に自分の指先を見ていることによって指差し精度が低下することを示しており、直感的な予想と異なる結果が研究会で関心を集めました。河合さんは「"人間のあいまいさ"というところに共感してもらえたのでは。介護の分野などで今後の展望性が評価されたと思います」と手ごたえを話しています。
 
 岡部さんは、研究会に併せて開催された「第3回ミニ四駆AI大会」で優勝を飾りました。大会は、センサやマイコンを取り付けたミニ四駆を50m (25mコースを2周)自律走行させ、決められたゴール位置に正確に停止する技術を競うコンテスト。岡部さんは、ジャイロセンサ・加速度センサを搭載した車両でコース上の自車位置を推定、減速特性をもとにブレーキ位置を特定させました。
 
 ミニ四駆は安価な市販品であるため、個体差が大きく、制御対象としてモデル化が難しい面を持っています。さらにノイズが多い各種センサの値から意味のある情報を抽出することが難しく、計算能力が高いコンピュータは消費電力や積載量の都合で搭載できないため、少ない計算資源で情報解析をすることも求められます。岡部さんはこれらの課題を克服して最適な制御ルールを作り出し、ハードウェア、ソフトウェアの両方を開発できる技術力の高さを示しました。

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