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堤幸彦監督とゲームクリエイター堂前嘉樹氏が特別講義

2018.07.10 TOPICS

本学のOBであるゲームクリエイター堂前嘉樹氏と、本学客員教授を務める映画監督の堤幸彦氏が6月26日に来校し、八草キャンパス1号館3階メディア視聴覚室で情報科学科3年生を対象に特別講義を行いました。

 両氏は自身の下積み時代から現在までを振り返り、同じ業界を目指す学生たちに親身なアドバイスを送りました。

 堂前氏は1998年に本学の情報通信工学科を卒業後、ゲーム会社勤務時代に対戦型格闘ゲーム「鉄拳シリーズ」のグラフィックスなどを担当。現在はコンピュータゲーム系のプログラムを受注する株式会社ロジカルビートの代表を務めています。この日は2限のゲームプログラミングの授業内で初の特別講義を行い、自身の体験を踏まえつつ「実際に働いてみて人と連携して動くのが大事と分かりました」と振り返りました。ゲーム業界を目指す若者たちには「一芸特化型だと面白いです」「明るい人はポイントが高くなります」とアドバイスし、後半ではUnity(ゲームエンジン)での絵作りの実際について分かりやすく説明しました。学生からは「プログラマーは絵が描けなくても問題ないでしょうか」「VRゲームの今後をどう考えますか」と具体的な質問が活発に寄せられました。

 一方、堤監督は3限のデジタル映像処理の授業内で特別講義を行いました。映画「20世紀少年」やテレビドラマ「TRICKシリーズ」などの代表作をはじめ、舞台演出などを含めた制作現場を振り返りつつ「トップの経歴がなくてもこの世界で生きていけることの身をもっての証明と考えてきました」と自負心を語りました。「ヒット監督と言われますが、実はかなり綱渡り」と制作の裏事情を明かしたほか、「20世紀少年」でのCG映像制作について説明しつつ「テレビ上がりの私でもフィルム育ちの監督と同じように、テクニカル的に映画作りの舞台に上がれるようになった」と実感を語りました。学生から寄せられた質問の中には「質の低い漫画実写化作品が多いことについてどう思いますか」という問いかけがあり、堤監督は「その作品を楽しみに待っている人がいる以上、上から目線の評論家には理解できない世界であるべきだ」と自身の考えを述べました。映像の世界を志す学生たちには「誰にだって他人には譲れない大事なものが心の中にある。それが映像作りの出発点になる」と熱く語りかけました。

  • 学生の質問に答える堂前嘉樹氏
  • 映像作りについて考えを述べる堤幸彦監督
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