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機能材料研究室の院生がSMAシンポジウムの発表で最優秀賞

2018.12.06 受賞・表彰

 一般社団法人形状記憶合金協会が主催する第11回SMAシンポジウム2018(11月29~30日・アクトシティ浜松)で、機械学科・機能材料研究室(松井良介准教授)の奥村雅斗さん(大学院博士前期課程1年)が「TiNi形状記憶合金の耐食性向上」と題したポスター発表を行い、発表件数17件の中で最優秀賞を受賞しました。

奥村さんは、医療器具やアクチュエータなど、厳しい腐食環境下での長期使用に耐えうるTiNi(チタン・ニッケル)形状記憶合金の開発に取り組んでいます。TiNi形状記憶合金は、高い形状回復能力を持つ半面、生体内での使用は、腐食反応によってニッケルが溶出して起こる金属アレルギー反応が懸念されています。

今回の研究では、研究室が提案する独自の「熱窒化処理」(純窒素で満たした炉で行う熱処理)で強固な皮膜を生成させることにより、代表的な生体材料である純チタン材と同等の高い耐食性を達成しました。また、より強固な皮膜を生成するために電解研磨を取り入れたプロセスにも挑戦しています。

線材全体を均質な皮膜で覆うという繊細な作業に労力を費やした奥村さんは「手探りだった電解研磨の条件探しが大変でした」と受賞の喜びをかみしめています。

  • 最優秀賞を受賞した奥村雅斗さん
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