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生津研究室の院生が若手優秀講演表彰

2019.02.26 受賞・表彰

 機械学科・ナノテク研究室(生津資大教授)に所属する大学院工学研究科博士前期課程1年の別府幸さんが、日本機械学会 2018年度年次大会(昨年9月9~12日・関西大学千里山キャンパス)で行った講演により、若手優秀講演表彰を受けました。

 別府さんは「単層カーボンナノチューブのカイラリティと機械物性」と題して講演しました。カーボンナノチューブはナノメートルサイズの炭素物質(ナノカーボン)の一種で、次世代材料として脚光を浴び続けてきた一方、単一分子としての分離・精製や、非破壊での構造同定などが非常に困難であることから、実験による機械的特性は決定されていませんでした。別府さんらの研究では、独自に開発した微小電気機械システム(MEMS)デバイスと電子顕微鏡内サンプリング(抽出)技術を用い、構造が明確に決まった単層カーボンナノチューブの引張試験に成功しました。

フォーク状の微細なマニピュレーターを考案してのナノサイズの試験片の移設など、困難な作業をこなしてきた別府さんは「過分な評価をいただき、大変うれしく思います。日々努力した成果が報われました。受賞は、厳しく指導してくださった生津先生、JST-ERATO伊丹分子ナノカーボンプロジェクトの皆様のおかげと身にしみて感じています。これを機に、より一層レベルの高い成果を出せるよう努めてまいります」と喜びを話しています。

 若手優秀講演表彰の贈呈式は、第10回マイクロ・ナノ工学シンポジウム(11月19~21日・アクトシティ浜松)の席上、行われる予定です。

  • 若手優秀講演表彰を受けた別府幸さん
  • 電子顕微鏡内サンプリング技術
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