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機能材料研究室の前田さんがBest Presentation Award

2019.03.25 受賞・表彰
  • 受賞した前田新太さん

 機械学科・機能材料研究室(松井良介准教授)の前田新太さん(3月23日に卒業)が、3月6日に岐阜大学で開かれた日本機械学会東海学生会第50回学生会卒業研究発表講演会で「加工熱処理による形状記憶合金焼結体の疲労特性改善」と題して講演し、Best Presentation Award(優秀発表賞)を受賞しました。

 同研究室では、Ti(チタン)とNi(ニッケル)の粉末の混合比を少しずつ変えたものを順に積層して焼き固める(焼結する)ことによって、一つの材料の中で徐々に特性が変化する新たな形状記憶合金を開発しています。前田さんの研究では、このTiNi形状記憶合金焼結体の疲労寿命(繰返し変形させたときの耐久性)を改善するため、 熱間・冷間圧延と熱処理からなる新規加工熱処理プロセスを提案しました。

 一般的に、焼結された材料は曲げなどの大きな変形には耐えられないのですが、形状記憶合金はこのような使い方をされることが多いため、前田さんは圧延や熱処理の条件をうまくコントロールすることによって、繰返しの変形に強い材料を得ることに成功し、応用に一歩近づけました。

 樹脂や木材の加工装置を製造する会社に就職する前田さんは、卒業研究を振り返って「必ずしも計画通りに進まず苦労も多かったですが、今まで分からなかったことが分かった瞬間には大きな喜びを感じました。卒研で培った分かりやすく伝えるスキルを生かし、これからも頑張ります」と話しています。

 同研究室は、この卒研発表講演会で2年連続の受賞となりました。

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