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日本建築学会2019年度設計競技で3チームが入選を果たす

2019.09.26 受賞・表彰

日本建築学会の2019年度設計競技で、本学建築学科「住・商空間デザイン研究室」(安井秀夫教授)から参加した2チームが全国入選(佳作)、1チームが北陸支部入選を果たしました。3チームは、併せて学部生対象のタジマ奨励賞を受賞しました。

建築学会設計競技は、通常の学生コンペと異なり、大人も参加して競います。全国最終審査(12点)に残る大学は、例年、一流校ばかりで、大学院生が多くを占めます。本年度は「ダンチを再考する」をテーマに金沢工業大学で最終審査が行われ、本学からの参加チームは、優秀賞とは僅差で佳作という結果でした。

受賞各作品の概要は次の通りです。

▽全国入選(佳作)

「住工共住 -まちのストックによる『暮らし』と『モノづくりの原風景』の再考-」

4年  服部秀生・伊藤謙・市村達也・川尻幸希

ダンチは、時代の変化によるライフスタイルの多様化によって、周辺の街から取り残されている。建て替えや取り壊しなど、かつての団地のように「住」のみのハコとして更新されることで、ライフスタイルの変化を受容できるだろうか。そのような団地をまちのストックとして捉え、まちに消化させることで、住み方や働き方の再考、また現代の子供たちにとっての「モノづくりの原風景」となるような住工共住の暮らしを提案する。

「住と漁業の再生 -ダンチを核とした暮らし縁によるインキョ慣行の再考-」

4年  繁野雅哉・石川竜揮・若松幹丸・板倉知也

長崎県壱岐島で発達し、今もなお行われている血縁で慣行する「隠居」から、暮らし縁という新しい生活形態の「インキョ 」を提案する。インキョでは、血縁関係でない「個」で暮らす人々が、生活を補い合いながら、団地を核として暮らしを共にする。ダンチが持つ「設計者の意図」、「空間構成」、「土地性」を読み込み、建築空間と街の循環に落とし込むことで、持続可能な漁業を再興し、生業を表出させ、勝本浦固有の暮らしを再考する。

▽北陸支部入選

「マチと生きてゆくダンチ -地域資源循環による持続的生活風景の再考 -」

4年  皆戸中秀典・大竹浩夢・桒原崚・小出里咲

2011.3.11以降、社会的に強まった脱原発の風潮により、次々と原発は停止された。それによる交付金の減額により、大きな打撃を受けた電源立地地域の一つに福井県敦賀市がある。本提案では、そうして金銭的な豊かさを失ったこの地で、政策空き家となった団地を、地域資源を守るための拠点として活用する。それによって起こる循環は、人と人、人と地域資源、ダンチと周辺等、あらゆるものが繋がりを持ち、共生する持続可能な地域社会風景を描いていく。

  • 入選した本学の3チーム
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