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学生チャレンジプロジェクト「演算増幅器設計コンテストチーム」が1位優勝

2019.12.23 受賞・表彰

 学生チェレンジプロジェクトの支援を受けて応用科学学会主催の「演算増幅器設計コンテスト」に挑んでいる学生たちが、本年度、念願の1位優勝など好成績を収めました。

入賞者は、電気学科の光量子デバイス研究室(五島敬史郎教授)に所属する伊藤裕也さん(大学院博士前期課程2年)と日比彪斗さん(学部4年)です。伊藤さんはシミュレーションの部の部門21位優勝、部門1で4位、部門36位、日比さんは部門37位、LSI試作の部で3位の好成績を収めました。両学生は1220日に東京工業大学で開かれたコンテストの成果発表会に参加し、優秀者として招待発表を行いました。

 同コンテストは、参加者が演算増幅器(オペアンプ)をアナログ電子回路の設計手法を用いて性能を競うもので、シミュレーションの部では設計内容を計算機シミュレーションにより評価し、開催期間中、常に暫定的な順位をWEB上で公開して参加者同士の切磋琢磨を促します。LSI試作の部は、シミュレーションを基に実際にLSIチップを設計・製造し、測定器を使って性能を評価します。

 入賞を受け、伊藤さんは「社会に通じるアナログ回路技術者の登竜門である演算増幅器設計コンテストで自分の学んでいる技術が評価され、とてもうれしく思います。今年は参加できる最後の年なので感無量です」と喜びを話しています。これまで回路設計の経験がなかったという日比さんも「本や過去の作品を参考に試行錯誤しながら、回路作成しました。コンテストに参加することで回路設計に必要な実践的な知識を学ぶことができており、来年はより良いスコアを目指したいです」と意気込んでいます。

 同コンテストは、日本を代表する企業関係者も多数参加し、企業・大学・学生をつなぐ良い機会になっています。昨今では集積回路(LSI)のブラックボックス化が進みましたが、本学では、LSIの中身を知り、電子部品一つから吟味して設計できる人材が次世代を担う電気系技術者であるという考えから、コンテストに参加しています。指導に当たる五島教授は「学生たちの回路設計力が向上し、良い流れができています。今年度入賞できたLSI試作の部は、大きさわずか数μmの中に回路を製作しなければならず、最先端の知識と設計力が必要です。これらの知識・技術を体得し、具現化することができました。本学ならではのチャレンジ精神と実学教育を重視した指導を続けていきたいと思います。そして学生たちには、この経験を通じて立派な技術者として成長してほしいと願っています」と期待を語っています。

  • 優秀な成績を収めた伊藤裕也さん(右)と日比彪斗さん
  • シミュレーションの部の部門2で優勝した伊藤さんの回路図
  • LSI試作の部で3位になった日比さんのオペアンプ図
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