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ディープラーニングを使った電子部品検査の発表で学生奨励賞

2020.03.12 受賞・表彰

 情報科学科の組込みシステム研究室(中條直也教授)に所属する池田渓一郎さん(4年)が、情報処理学会第82回全国大会(3月5~7日オンライン開催)で行った発表で学生奨励賞を受賞しました。池田さんは「組込みシステム」の学生セッションに参加し、発表者8人の中で最も高い評価を受けました。

 発表タイトルは「ディープラーニングを用いた手挿入部品検査の検討」。少量生産の電子基板の組立では、手で挿入した部品が用いられているため、目視による部品検査が行われています。しかし製品の多様化、人手不足などのため、検査の自動化のニーズが高まっています。この研究では、ディープラーニング手法であるSSD(Single Shot Multibox Detector)を用いて,電子部品の電解コンデンサの自動検出について検討した結果を報告しました。

 この研究によって、ディープラーニングで重要な学習データの作成において、3DCG画像を利用することで、学習データ作成の効率化と、検出精度の向上ができることを示しました。また、工場での検査で重要となるカメラの距離、角度、解像度、照明条件などの検査条件についても実験を行って評価しました。

 この春から社会人となる池田さんは「ディープラーニングのための学習データ作成が大変でした。また実験では検出が上手くいかないことがあって苦労しました。発表では学習データ作成の効率化を評価していただけたのが一番うれしかった。これからも機会があればディープラーニングを使った研究開発に取り組みたい」と話しています。指導に当たった中條教授は「必要な準備をしっかり行って、目標を達成するために継続して取り組むことができる学生です。社会に出てもしっかりやっていけるはず」とエールをおくりました。

  • 写真は、学生奨励賞を受賞した池田さん
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