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オンライン参加型立体プロジェクションマッピングで3賞同時受賞

2021.11.30 受賞・表彰
  • 3賞同時受賞した安素羅さん

 インターネットを通じて世界中から参加できるインタラクティブ(双方向)な立体プロジェクトマッピングを情報科学科のCGメディア研究室(水野慎士教授)が開発し、筆頭著者として情報処理学会の3研究会合同研究会(11月5~6日)で発表した大学院経営情報科学研究科博士前期課程1年の安素羅さんが、優秀な研究発表に対して贈られる3賞を同時受賞しました。

 研究発表のタイトルは、「立体的映像を用いたオンライン参加型プロジェクションマッピングの開発」です。CGメディア研究室は、これまでに紙にペンでキャラクターを描くとCGになって踊りだす「お絵描きダンスステージ」など、スケッチベースの3D CG制作を手掛けており、イベントで人気を集めてきました。本研究は、こうしたコンテンツの魅力の一つであるリアルとバーチャルの接点に着目しました。

 このようなコンテンツをオンライン化すると、スケッチ部分のデジタル化が必要になるため、すべてがバーチャルで完結し、リアルの魅力が低下する可能性が高まります。そこで、スケッチから生成された3DCGを、現実空間への立体的なプロジェクションマッピングとして表示し、その映像をライブ配信することで、映像提示部分でリアルとバーチャルの接点を生み出すことを提案しました。

 最大の特徴は、オンラインでありながらリアルとバーチャルをコラボレーションさせたことです。世界中からリアルタイムでの参加が可能で、ユーザーが描いたキャラクターが遠方の実空間へ登場し、さまざまなインタラクションを楽しむことができます。安さんは、開発の動機として「コロナ禍の中、オンラインなら安全にイベントが開催できますが、単なるお絵描きのオンライン化では、バーチャルで完結して魅力が半減するので、リアルとの接点を持つお絵描きコンテンツの新しいオンライン化手法を提案しました。この提案が評価されたことはとてもうれしいです。引き続き研究を頑張りたいと思います」と話しています。

 研究発表は、情報処理学会のデジタルコンテンツクリエーション(DCC)研究会、コンピュータグラフィックスとビジュアル情報学(CGVI)研究会、コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)研究会の3研究会が主催した合同研究会で行われ、安さんは、DCC優秀賞(優秀な研究・制作に対して授与)、CGVI優秀研究発表賞(優れた発表論文の登壇発表者に授与)、CGVI学生発表賞(学生による優れた発表論文の登壇発表者に授与)の3賞を同時受賞する栄誉に輝きました。

※研究動画
https://youtu.be/_EkpubptlpM

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