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梶准教授らの論文が情報処理学会2021年度論文賞に

2022.06.15 受賞・表彰

 情報科学科の梶克彦准教授と梶准教授のユビキタス情報処理研究室に所属した磯村奎介さん、高井飛翔さんの3人で著した論文「気圧センサを用いたステップ認識手法」が、情報処理学会の2021年度論文賞を受賞しました。本選考では、「論文誌ジャーナル」などに掲載された対象論文506 編について審議した結果、梶准教授らの論文をはじめ4 編が受賞論文に決まりました。

 この論文では、スマートフォンに搭載されている気圧センサで得られるデータを用い、人のステップを検出する新たな手法を提案しました。

 歩行者のステップ認識は、屋内位置推定の一手法である歩行者自立航法(PDR)の構成要素として利用されています。ステップ認識には、歩行の際にセンサ信号が周期的な変化を示す加速度センサを用いるのが一般的ですが、これに対し梶准教授らが提案した手法では、歩行に伴いスマートフォンの気圧センサの値が周期的に変化する現象を発見し、この周期的な変化をデジタルフィルタ・極値発見・閾値処理といった単純なアルゴリズムで捉えてステップ認識を行いました。

 ステップ認識に気圧センサを用いる発想は新規性が高く、評価実験はモバイル分野をはじめさまざまな分野での活用の可能性を示し今後の発展性も期待できるとして、論文の到達点と完成度が高い評価を受けました。

情報処理学会の表彰では、梶准教授は「論文誌への査読貢献」によって2021年度学会活動貢献賞も受賞しました。

  • 2021年度論文賞の盾(右)と2021年度学会活動貢献賞の賞牌
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