NEWS詳細

ユビキタス情報処理研究室の大鐘勇輝さんがヤングリサーチャー賞

2022.08.17 受賞・表彰

 情報処理学会の「マルチメディア、分散、協調とモバイル(DICOMO)2022シンポジウム」で、大学院経営情報科学研究科博士前期課程2年の大鐘勇輝さんがヤングリサーチャー賞を受賞しました。

 ユビキタス情報処理研究室(梶克彦准教授)に所属する大鐘さんは、「履物裏に貼り付けたBLEビーコンによる歩数推定手法」と題して発表しました。

 高齢者介護施設では日常生活の介助のほかに、健康維持を目的とした活動量の把握・管理が求められます。介護業界の人手不足が社会問題となっている中、この作業の負担軽減を目指す試みとして、加速度センサやスマートフォン、カメラを用いた活動量推定が提案されていますが、導入コストの問題により広く普及するには至っていません。

 そこで本研究では、低コストで導入・運用が行える活動量推定を目指し、BLEビーコンをセンサとして使用する歩数の推定手法を提案しました。BLEビーコンから発信される電波は、受信機との距離や遮蔽状態の違いによって変化しやすいという特徴に着目し、履物裏にBLEビーコンを貼り付け、歩行動作によって変化する受信電波強度から歩数を推定しました。貼り付ける履物の素材や歩行速度、受信機の設置位置が受信電波強度に影響を与える可能性についても調査を行い、提案手法の有効性を確かめました。評価実験では、任意の速さで100歩分歩いてもらい、実際の歩数と推定歩数を比較して評価を行った結果、91.6%の精度で推定が行えると判明しました。

 DICOMOで昨年に続きヤングリサーチャー賞を受賞した大鐘さんは「来年は卒業し就職となりますが、今までの経験を活かしていきたい」と話しています。

  • 履物裏に貼り付けたBLEビーコンによる歩数推定手法
PAGE
TOP