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電力システム工学研究室の院生2人がYOC奨励賞を受賞

2022.11.10 受賞・表彰

 電気学科の電力システム工学研究室(雪田和人教授)に所属する池田和樹さん(大学院博士前期課程2年)と田中蒼さん(同1年)が、9月7〜9日に福井大学で開催された電気学会の令和4年電力・エネルギー部門大会で、若手(29歳以下)の優れた口頭発表に対して贈られるYOC(Young engineer Oral presentation Competition)奨励賞をそれぞれ受賞しました。2人は、「この経験を生かし、今後の研究により一層努力したい」と受賞の喜びを話しています。

受賞論文の概要は、以下の通りです。

■池田和樹「特殊巻線構造変圧器を用いたAC-DCコンバータにおける一次側交流電圧瞬低時の直流側への影響に関する検討」

 本研究では、直流給電システムに利用される交流-直流変換器(AC-DCコンバータ)に着目し、特殊巻線構造変圧器を用いたコンバータ回路を提案しています。提案するコンバータ回路では、一次側に電力系統が接続されることから、交流系統に瞬時電圧低下、電圧変動、停電、欠相などの問題が発生した場合の直流負荷側への影響が懸念されます。そこで、本論文では、提案するAC-DCコンバータで1次側3相交流電圧に瞬時電圧低下が発生した場合の、負荷へ供給される直流電圧の変化と直流負荷に与える影響について、特にインバータ付きモータ負荷を接続した場合に関して検討を行いました。その結果、瞬時電圧低下発生時のインバータ付きモータへの影響に関して明らかにすることができました。

■田中蒼「直流給電時における突入電流抑制方法の一検討」

本研究では、ゼロカーボン社会を目指すため、直流給電を実施した際に、家電機器に影響を与える直流電力品質を改善するために、突入電流の抑制についての検討を行っています。本論文においては、機械スイッチ部分に着目し、機械スイッチ動作時に発生する突入電流抑制のために突入電流防止回路をシミュレーションおよび実験により、どの程度抑制できるかの検討を行いました。この結果、作成した回路により機械スイッチによる発生する突入電流を抑えることができました。

  • 池田和樹さん「実験システム」
  • 池田和樹さん「測定結果波形例」
  • 田中蒼さん「実験回路」
  • 田中蒼さん「実験結果波形」
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