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身体情報科学研究室の武山さんが東海体育学会でダブル受賞

2022.12.06 受賞・表彰
  • 学術奨励賞・優秀発表賞を受けた武山祐樹さん

 大学院経営情報科学研究科の身体情報科学研究室(藤井勝紀教授)に所属する武山祐樹さん(博士後期課程3年)が、11月26日に名古屋市のウインクあいちで開催された東海体育学会第69回大会で、学術奨励賞・優秀発表賞の表彰を受けました。

 学術奨励賞は、前年度の大会で優れた発表を行い、学会誌「スポーツ健康科学研究」に推薦論文が掲載された40歳未満の若手研究者に授与されます。優秀発表賞は、本年度の大会で優れた発表を行った大学院生・学部生に授与されます。武山さんはダブル受賞となりました。

武山さんは、「指導教授の藤井先生、共同研究者の先生方から多くのご指導をいただき、受賞できましたことに感謝を申し上げます。研究者としてさらに成長ができますよう精進いたします」と抱負を述べています。

 受賞論文・発表の概要は、以下の通りです。

■学術奨励賞「BMI変動に伴う身体情報の位相変化の標準化:若年男性の解析」

 肥満は必ずしも病気ではありません。しかし、標準体型から肥満に移行することで身体に与える健康リスクは増大します。そこで本研究は、肥痩度の厳密な区分に対してBMIの変動を活用し、BMI値1単位ずつの変化から肥痩度と身体機能および健康度を含めた身体情報としての関係を検証しました。また、健康管理のための健康度指標を提唱するため、身体情報の最適値であるBMI値の特定、そしてBMI変動を標準化することで、そのカットオフ値を基準とした身体機能を評価するシステムを提唱しました。

■優秀発表賞「Phase angleを用いた高齢者のヘルスケアマネジメント」

 高齢者の健康度判定として、体力測定による身体機能レベルを把握する手法が多く行われています。たしかに健康度判定において身体機能面からのアプローチは有効ですが、高齢者ではより簡便な手法が求められます。そこで本研究は、近年のインピーダンス法(体内に微弱な電流を流して電気抵抗を測定し、脂肪などの割合を算定する方法)で確立された、身体組成値であるPhase angleという細胞レベルで判断される身体活力評価指標を活用し、日本人高齢者の加齢によるPhase angleの標準化を確立しました。そして、Phase angleの加齢変化と要介護基準との関連性を検証することで、Phase angleの簡便な健康度の指標としての意義を提唱しました。

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