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高速空気力学研究室の鶴田朋久さんが学生優秀講演賞を受賞

2022.12.09 受賞・表彰

 大学院工学研究科博士前期課程1年の鶴田朋久さんが、第20回日本流体力学会中部支部講演会 (12月2~3日・福井市)で行った発表により、学生優秀講演賞を受賞しました。

 高速空気力学研究室(北川一敬機械学科教授)に所属する鶴田さんは、「超音速空気アークプラズマ気流の特性調査」と題して発表しました。

 近年、再使用型宇宙往還機の研究・開発がさかんに進められています。各惑星の大気圏に突入する宇宙機は過酷な環境にさらされます。そのため、各種惑星大気圏を模擬した地上実験によって、高温・高圧環境下に耐えうる材料や最適形状を事前に研究する必要があります。 そこで、安価で簡単に高エンタルピ気流を生成することが可能なアーク加熱式高温風洞に着目しました。アーク加熱式高温風洞は、高周波直流放電により作動ガスを加熱し、加速させることによって、大気圏突入時の高温・高圧環境の模擬を可能とします。

 本論文では、アーク加熱式高温風洞内に空気を流すことで、地球大気圏再突入時を想定しました。実験では、2種類の超音速ノズルにより超音速気流を生成し、分光計測によって地球大気圏再突入時の超音速空気アークプラズマ気流の温度推算を行いました。 その結果、最大4500[K]程の気流温度を確認し、ノズル形状による気流特性の変化を明らかにしました。

 受賞に当たり、鶴田さんは「アーク風洞の内部現象の理解に苦労しましたが、北川教授のご指導、研究室の方々の協力のもと、結果を出すことができました。発表を通して他大学の教授方の知見を得られ、自身の視野を広げる良い経験となりました。今回の経験を糧に、今後も研究活動に邁進していきます」と喜びを話しています。

  • 学生優秀講演賞を受賞した鶴田朋久さん
  • アーク加熱式高温風洞
  • 超音速空気アークプラズマ気流
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