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機能材料研究室の森本さんが形状記憶合金協会のシンポジウムで最優秀賞

2023.06.21 受賞・表彰

 大学院博士前期課程2年の森本楓生さんが、6月15~16日に奈良市の奈良春日野国際フォーラム 甍で開催された「第13回 SMAシンポジウム2023 in 奈良」(形状記憶合金協会主催)で行ったポスター発表により、最優秀賞を受賞しました。

機能材料研究室(松井良介機械学科准教授)に所属する森本さんは、「高拡張力TiNi形状記憶合金ステントの変形特性」と題して発表しました。

 同研究室では、TiNi(チタン‐ニッケル)形状記憶合金を使ってステント(血管拡張治療器具)の性能をさらに高める研究を行っています。ステントを挿入する血管の状態によっては高い拡張力が求められますが、これまでの方法で拡張力を高めることは難しいとされてきました。

 そこで研究室では、従来のステントと同じ素材を使いながらも、独自の製造プロセスによってより高い拡張力を発揮させることを目的に、研究に取り組んできました。一方で、高拡張力化による耐久性の低下が心配されるため、このことを明らかにする足がかりとして、まず本発表では有限要素解析(シミュレーション)と実験でステントの変形メカニズムを解明した成果を示しました。この研究は、クリノ(株)、(株)ジャロック、(株)古河テクノマテリアルと共同で進めています。

 シンポジウムには全国の機能材料や材料工学の研究者、材料・医療機器メーカー技術者らが参加し、森本さんの発表は参加者による投票で最優秀に選ばれました。森本さんは「日々の努力が報われたと思います。支えてくださった研究室のメンバーや先生、共同研究先の皆様に感謝しています。さまざまな方からいただいたアドバイスをもとに、これからも研究に精進します」と話しています。

  • 最優秀賞に選ばれた森本さん
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