一般社団法人建築設備技術者協会中部支部が主催する「建築設備士の日記念・学生コンペ」で、建築学科の環境・設備研究室(河路友也教授)に所属する学生たちが佳作に入選しました。
佳作に入選したのは、4年生の齊藤晴さん(愛知県立佐織工業高校=現・愛知県立愛西工科高校=出身)と長谷川史華さん(愛工大名電高校出身)。「くうき・みず・でんき」を有効に活用した未来のイノベーションがテーマとなった今コンペに、二人は作品「水と熱の輪〜完全活用都市〜」で応募しました。
人類は過酷な環境に対抗するために、柱を立て、壁を積み、屋根を架け、外界と内界を遮断し、内側の環境を整えることで快適性を生み出してきました。しかし、近年の異常気象に対抗するために内外を断絶する、という近年の手法を用いる場合、地球環境のさらなる悪化が懸念されます。
そこで、建築物の内側ではなく、外側である都市を冷房する、という考え方に至り、この提案を行いました。都市内部への熱の蓄積を抑制する都市構造の形成とともに、抑制しきれずに蓄積した自然熱や、既存空調から都市へ排出される熱を回収し、冷却します。回収した熱は、吸収式冷凍機の熱源とし、生成した冷熱は地域冷暖房として近隣建築物に供給することで、保有エネルギーを限界まで活用します。