本学八草キャンパスで9月4~6日に開催された令和5年　電気学会 電力・エネルギー部門大会で、大学院博士前期課程2年の田中蒼さん（愛工大名電高校出身）が、YOC（Young engineer Oral presentation Competition） 優秀論文発表賞を受賞しました。

　 電力システム工学研究室（雪田和人電気学科教授）に所属する田中さんは、「一般家電機器の直流給電対応の可能性検討に関する一考」と題して発表しました。

　本研究では、カーボンニュートラルの実現に向け太陽光発電や蓄電池の導入がなされています。これらは、直流により動作をすることから、直流給配電時における瞬時電圧低下に着目しています。瞬時電圧低下は直流給配電時だけでなく、交流給配電時においても検討がなされてきていますが、直流給配電時においては十分な検討がなされていません。

　そこで本論文では、直流の負荷機器として直流動作家電機器を用いた際の機器への影響とその際に発生するインラッシュ電流への対策について検討を行いました。その結果、瞬時電圧低下発生時の直流動作家電機器への影響に関して明らかにし、インラッシュ電流の抑制も実現することができました。

　受賞に際し、田中さんは「昨年に続き2回目の電力・エネルギー部門大会への参加で、昨年はいただけなかったYOC優秀論文発表賞なので大変うれしく思います。今後もこの経験を活かし、研究を進めていければと思っています」と喜びを話しています。