AIT Social Dreams.

豊かな人生と学習機会を保障する教育と福祉の確立

教育福祉論の再構築に立脚した「子どもの貧困」概念の再定義のための教育学的研究

日本国憲法には教育を受ける権利の保障が定められており、教育基本法には教育制度の基本原理として教育の機会均等が定められています。これらは、欧米では19世紀末から20世紀初頭にかけて、日本では第二次世界大戦での敗戦後に法的に確認された原理です。しかし、現実には、教育を受ける権利に対する侵害事例は後をたたず、さまざまな教育裁判が提起されています。また、さまざまな属性の違いを理由に、教育を受ける機会が不当に制限されたり、受けられる教育の質にあってはならない差異が生じたりしています。
 それらは様々な内容と形態で現れてきますから、それらを総体として克服する視点が必要です。そのうえで、この研究では、国や地方公共団体の教育政策や諸外国の事例を分析しつつ、主として親の経済的困窮に起因して引き起こされる子どもの生活上の諸困難をいかにして克服するか、とくに親の経済的地位の違いにかかわらず子ども・若者が豊かな学びを保障するためにはどのような制度や政策が必要か、といったことを考察しています。
 その成果にもとづいて、2013年に制定された子どもの貧困対策の推進に関する法律(平成二十五年法律第六十四号)の立案や、2019年における同法改正に裏方的に協力してきました。

研究
リーダー
基礎教育センター 総合教育教室 教授
中嶋 哲彦

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