次世代鉄鋼材料の創成によるカーボンニュートラル社会実現への貢献
低合金化と高機能化を両立させた次世代鉄鋼材料創成への挑戦
鉄鋼材料において「低合金で特徴的な微細構造を作り込む」というのが研究のコンセプトです。鉄鋼材料の強度や延性を向上させるためには、基本的には合金元素の添加により微細構造を緻密に作り込む必要があります。一方、近年カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みが急速に進んでおり、さまざまな業界においてレアメタルの確保が重要な課題です。鉄鋼材料は、鋼種によってさまざまなレアメタルを含んでおり、レアメタルの使用量を最小限に抑えることが鉄鋼業における急務の一つです。つまり、「高強度・高延性化=高合金化」と「レアメタル削減」という、相反する社会的ニーズに応える必要があります。そのためには、低合金で特徴的な微細構造を作り込むことで、鉄鋼材料のさらなる高強度・高延性化に繋げられるかが重要な視点です。
以上のことから、鉄鋼材料における低合金化の徹底追及によりさらなる高強度・高延性化に挑戦することで、カーボンニュートラル社会実現の一助となることを目指します。
研究 リーダー |
工学部機械学科 准教授 小川登志男 |
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研究 分野 |
構造材料、組織制御、金属物性 |