計測材料と溶液ハンドリング装置を用いて生命と環境を守る
微量な化学物質を“わけて・はかる”ための計測材料・技術を創成
~µLレベルの溶液自動ハンドリングによる化学分析~
水は我々に最も身近な物質のひとつであり,飲料水や食物に含まれながら摂取され,生命活動を根底から支えている。またヒトの各種代謝物を溶解させながら,尿・汗・呼気などとして体外に排出される。一方,工業分野において水は高品質な製品の製造に用いられ,社会活動を営むうえにも不可欠なものである。したがって水中の環境・生体負荷物質の化学分析は極めて重要である。しかし化学分析による水質やヒト代謝物の評価手法には,試薬や試料を大量に消費し,熟練が必要な要素も多いことから,少試薬・少試料化,高感度化,スキルフリー化や自動化が強く望まれている。本研究はこれらのニーズに対応すべく,高選択性を担保する多機能な計測材料を設計し,これによる適切な試料前処理能を付加したµLレベルの溶液ハンドリング装置を開発するものである。本研究の推進により,すべての人に平時には安全な水を提供しつつ,健康的な生活を確保し,災害時にも安全な水を確保する適応能力を強化できる。
研究 リーダー |
工学部 応用化学科 教授 手嶋紀雄 工学部 応用化学科 准教授 村上博哉 |
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研究 分野 |
分析化学・計測化学・環境化学・分離化学 |