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2025年度在学採用手続きの遅延について
経営学科経営戦略研究室(羽田裕教授)は、名古屋外国語大学現代国際学部グローバルビジネス学科の磯村ゼミ・竹ノ内ゼミと共同で、アイデア創出の代表的な手法であるブレインストーミング(ブレスト)とKJ法を学ぶワークショップを実施しました。
今回、アイデア発想のトリガーとして特許情報を活用し、「弾性素材を用いたデジタルヘルスケア分野」への新規参入をテーマに、大学混合チームによる活発なディスカッションが行われました。
本インターゼミは、①他大学の学びの様子を知る、②他大学の学生と交流する、③アイデア発想の方法を学ぶ、ことを目的としており、今年度で5年目を迎えます。
2025年5月29日(木)-30日(金)にベトナム・ハノイで開催された第43回コンシューマ・デバイス&システム研究発表会において、情報科学科 行動情報科学研究室(梶 克彦教授)に所属する学生2名が受賞しました。
■戸川浩汰さん(経営情報科学研究科博士前期課程経営情報システム専攻2年)
受賞:優秀発表賞
「滞在推定システムにおけるプライバシを考慮した携帯型BLEビーコンの設計と実装」
先日情報処理学会全国大会で学生奨励賞を受賞したテーマ(https://www.ait.ac.jp/lab-news/detail/0000696.php)について発展させた内容です.これまでに提案していた定期的に発信される識別子が更新され第三者によるトラッキングを防ぐPrivBeaconについて、基板から再設計して実装し、運用実験によって有効性を検証しました。
受賞コメント:海外発表ということで他の学生のレベルも非常に高く、刺激を受ける場面が多くありました。そのような中でも、積極的に質問をして落ち着いてプレゼンテーションを行えました。
■上地勇輔さん(経営情報科学研究科博士前期課程経営情報システム専攻2年)
受賞:学生奨励賞
「指輪型センシングデバイスを用いたヨーヨーの技能分析」
大道芸の中で、トリックの種類が多く指の動きの正確さが求められるヨーヨーに着目しました。ヨーヨーの練習方法には、参考動画による自主練習や指導者からの直接指導などがありますが、前者はアドバイスなどのフィードバックが得られず、後者はコスト面に課題があります。本研究の目的は、ヨーヨーにおけるトリックの動作を分析・可視化し、フィードバックを行う練習支援システムの提案です。はじめに、数あるトリックの中でも初心者が最初に直面する壁として知られる「インサイド・ループ」を対象としました。指の動きを取得可能な加速度・角速度センサを搭載した自作の指輪型センシングデバイスを製作し、センサデータを取得しました。取得したデータに基づき、インサイド・ループのループごとのセグメンテーション、リングの姿勢推定による3次元の動きの推定、およびループごとの類似度比較を行い、トリックの正確性や安定性を評価する基盤を構築しました。
受賞コメント:今回が初めての海外発表だったので緊張しましたが、無事に発表を終えて良かったです。また、学生奨励賞を受賞することができ、とても光栄です。 受賞にあたり、梶先生や研究室の皆様のご指導とサポートのおかげです。大変感謝しています。また、本研究にご協力いただいたヨーヨーストアリワインド様にも心より感謝申し上げます。今回の経験を糧にし、今後の研究に注力したいです。
2025年6月25日~27日に福島県母畑温泉で開催された情報処理学会シンポジウムDICOMO2025でCGメディア研究室の片山あず美さん(経営情報科学研究科 博士前期課程 経営情報科学専攻2年)が発表した研究が、最も優れたデモ発表に対して送られる野口賞最優秀賞を受賞しました。また、優れた口頭発表を行った若手研究者に送られるヤングリサーチャー賞も受賞しました。
DICOMO2025は情報処理学会の10研究会が主催して開催されるシンポジウムで、213件の口頭発表と15件のデモ発表が行われました。
片山さんは「平面的イラストをインタラクティブに立体視映像化する手法の提案」というタイトルでデモ発表と口頭発表を行いました。発表した研究内容は、テーブル上に様々な物体のお絵描きをすると、各物体がテーブルから立ち上がってテーブル上に立体的な三次元シーンを作り上げるという、今までにない新しいお絵描きシステムの提案と開発を行ったものです。
発表は審査員による評価と一般投票によって総合的に判定されました。そして、片山さんのデモ発表はその独創性、技術力、完成度が非常に高く評価されて、最も優れたデモ発表1件に対して送られる野口賞最優秀賞を受賞しました。
また、片山さんの口頭発表についても、優れた口頭発表を行った若手研究者19名に対して贈られるヤングリサーチャー賞にも選出されました。
以下が開発したお絵描きシステムの動画です。https://youtu.be/Nee0GEi5cXI
受賞者鳥居優華さん情報科学科コンピュータシステム専攻 令和6年度卒業
研究室(指導教員)メディア検索処理研究室(情報科学科 森本正志教授)
学会・大会名電子情報通信学会東海支部令和6年度卒業研究発表会(2月28日・名城大学天白キャンパス)
受賞名令和6年度電子情報通信学会東海支部 卒業研究発表会優秀賞
受賞日2025年6月27日
受賞テーマ指文字学習支援アプリケーションにおける間違い指摘フィードバック手法の検討
研究目的メディア検索処理研究室は、人の役に立ち生活の質(QoL: Quality of Life)を高めるアプリケーションやサービスの研究に取り組んでいます。本研究では、聴覚障害者との豊かなコミュニケーションのために重要な手話の普及促進を目指して、健聴者も簡単・効果的に学べる手話自主学習支援システムの研究を行っています。
研究内容ディープラーニング(深層学習)モデルを用い、カメラで撮影した手指からその特徴量を検出することで、手話の一種である指文字の認識を行います。その認識結果と特徴量を用い、学習者が模倣した指文字の正誤判定だけでなく、間違い部分をフィードバックして自主学習効率を高めるアプリケーションを開発しました。被験者評価実験により、書籍学習より効率的に学習できることを確認しました。
今後の展望今後の取り組みとして、アプリケーションの改良によるユーザビリティ向上、対象手話の拡張、被験者評価実験の規模拡大などが挙げられます。また手話自主学習支援システム研究全体としては、認識性能の向上やWebアプリケーションとしての実現・サービス化を挙げることができます。また本研究は、先日東京ビックサイトで開催された2025 NEW環境展で本学SDGs取り組みの一例としてデモ展示を行いました。なお本研究は、JSPS 科研費JP23K11377 の助成によります。
参考URLhttps://sites.google.com/meijo-u.ac.jp/ieice-tokai2024/%E8%A1%A8%E5%BD%B0?authuser=0
受賞者神藤真裕さん工学研究科博士前期課程電気電子工学専攻2年
研究室(指導教員)ワイヤレスシステム研究室(電気学科 宮路祐一准教授)
学会・大会名電子情報通信学会東海支部
受賞名令和6年度 電子情報通信学会東海支部 学生研究奨励賞
受賞テーマ帯域内全二重通信における端末分布が通信品質に与える影響
研究目的同一周波数帯かつ同時に送受信できる帯域内全二重通信の実現には、自端末からの送信信号を自端末で受信してしまう自己干渉を除去する必要があります。本研究では端末分布を考慮したとき、端末分布が自己干渉除去の性能に与える影響を分析し、端末分布に対応した最適な送信電力の制御手法を検討しています。
研究内容2端末間での帯域内全二重通信と仮定し、通信品質が最大となる最適な入力電力値を解析しました。自己干渉除去には線形キャンセラと非線形キャンセラをそれぞれ使用し、通信環境の変化に対する最適な入力電力値の挙動とその変動範囲について、計算機シミュレーションと理論解析から明らかにしました。
今後の展望今回までの解析では、2端末間での帯域内全二重通信を仮定して最適な入力電力値を解析しました。今後は端末分布を考慮した場合に拡張して、最適な入力電力値を統計的に解析していきます。統計的に最適な入力電力値を解析することで、ネットワーク全体が高い通信品質となる入力電力値の制御手法を確立したいと考えております。
受賞者寺前遥稀さん情報科学部情報科学科メディア情報専攻2年(愛知工業大学名電高等学校)
主催・コンテスト名瀬戸ロータリークラブ 第6回 Rotary Youth Computer Graphics Award
コンテスト概要テーマ:「妖怪と人間:共存する自然と環境」妖怪と人間の対立ではなく、 共存・共生といった観点から、 自然との調和や環境保護について考え、Seto CG Kid's Advance で学んだ知識と技術を生かして「妖怪と人間のワクワクする生活」を表現すること
受賞名・作品名瀬戸ロータリークラブ賞「裏路地からの呼び声」優秀賞「妖怪と人間のチェス対決」
受賞作品の概要「裏路地からの呼び声」日常に潜む不思議な現象を作品のテーマにしています。僕が日常で妖怪のような存在を感じたのは神社だったので、神社を選びました。この作品には直接妖怪が登場するわけではありませんが、不思議な現象は起きており、妖怪の存在を感じさせる演出にしています。主人公は好奇心から、存在しないはずの神社に訪れます。人間は不思議な存在と共存しています。
「妖怪と人間のチェス対決」学校帰りの女子高生が、猫の石像に乗り移った妖怪とチェスで勝負しています。女子高生が予想以上に強く、チェスの勝負に負けてしまった妖怪は、ショックから倒れてしまいます。この作品では、一緒にゲームをするような、親しみやすい妖怪を表現しています。
受賞コメント「裏路地からの呼び声」この度はこのような賞をいただき、本当にありがとうございます。自分の考える不思議な世界を表現することをこだわって作りました。今後もより良い作品を作っていきたいです。
「妖怪と人間のチェス対決」この度はこのような賞をいただき、とても嬉しく思います。この作品では妖怪が親しみやすい存在として感じてもらえるように工夫しました。今後も新しい作品を作るために、挑戦を続けていきたいです。
参考URL:第6回 Rotary Youth Computer Graphics Award審査結果
受賞者宮路祐一 電気学科 准教授 他4名※※他4名は、豊橋技術科学大学所属
学会名電子情報通信学会通信ソサイエティ
受賞名電子情報通信学会通信ソサイエティ優秀論文賞
受賞日2025年5月16日
内容通信ソサイエティ論文賞は情報通信に関する学術または関連事業に関し、他の手本となる優秀な論文に対して表彰されるものです。その中の優秀論文賞は、対象期間に和文論文誌に掲載された論文で、有効性、体裁、貢献度、信頼性の観点から特に優秀なものに表彰されます。今回、豊橋技術科学大学との共著論文が受賞対象となりました。
5月3日〜5日に滋賀ダイハツアリーナで開催されたロボカップジャパンオープン2025で、学生チャレンジプロジェクト(RoboCupプロジェクト(申請中)、指導教員:情報科学科・伊藤暢浩教授)チームの「AIT-Rescue」がレスキューシミュレーションリーグに出場し、優勝を勝ち取りました。
またAIT-Rescue_Bチームが、これまでJava言語で開発されていた災害救助チームのプログラムをPython言語で設計開発した取り組みに対して計測自動制御学会からロボカップレスキューシミュレーションリーグ計測自動制御学会賞を受賞しました。
優勝したAIT-Rescueチームは、鈴木涼介さん(経営情報科学研究科 博士前期課程 経営情報科学専攻2年・愛知工業大学名電高校出身)、藤井駿太郎さん(同専攻1年・長野県飯田OIDE長姫高校出身)、山本竜甲さん(同専攻1年・愛知県立蒲郡東高校出身)、島田優希さん(同専攻1年・愛知工業大学名電高校出身)の4人と伊藤教授、岩田員典愛知大学経営学部教授が参加しました。
学会賞を受賞したAIT-Rescue_Bチームは、新美舜也さん(情報科学部 情報科学科 メディア情報専攻4年・星城高校出身)、水野智貴さん(同学部学科コンピュータシステム専攻4年・豊田西高校出身)、柴田悠仁さん(同学部学科専攻4年・愛知工業大学名電高校出身)、冨岡千遥さん(同学部学科メディア情報専攻3年・愛知工業大学名電高校出身)の4人と伊藤暢浩教授です。
海外チーム11チームを含む56チーム、400名が参加しました。レスキューシミュレーションリーグは、コンピュータ内の仮想的な都市で発生する都市直下型地震に対して、多数の人工知能ロボットが協力して被害を最小限にとどめる、協調的な災害救助戦略を競う競技です。一日にたくさんの地域(都市)で競技を行い、どの地域でも被害を抑えられたチームが勝利します。
AIT-Rescueチームは昨年RoboCup2024世界大会優勝の実力を発揮し、予選、決勝共に1位を守り、優勝を勝ち取りました。
AIT-Rescue_Bチームは残念ながら3位でしたが、これまで同リーグで用いられてきたJava言語による災害救助チームを世界で初めてPython言語で記述し、同リーグの今後に向けての貢献を評価され、計測自動制御学会から「ロボカップレスキューシミュレーションリーグ計測自動制御学会賞」を受賞しました。
AIT-Rescueチームは、今年7月にブラジル・サルバドールで開催されるRoboCup2025世界大会に出場が決定しており、「世界一、連覇を達成できるように頑張ります」と意気込んでいます。一方で、AIT-Rescue_Bチームは「まだまだ知識も経験も足りていないので、しっかり勉強して頑張ります」と話しています。
愛知工業大学知識マイニング研究室と株式会社フリーヒルズラボの共同チームは、特許情報に基づく技術・知財マッチングAIの開発に成功し、デモ版の提供を開始しました。 本AIは、2件の特許に関する技術情報を入力することで、特許技術のマッチングの可能性を算出するものです。これにより、従来は困難だった異なる企業・分野間での知的財産ベースでの連携や、新たな技術連携の糸口の発見が期待されます。 知識マイニング研究室ではこれまで、特許・論文の解析技術を中心に研究を行ってきました。今回のAIでは、その研究成果[1],[2]を基に、特許文中の有用な情報を抽出・分析し、技術の融合可能性や実現性を多面的に評価できる新しい仕組みを実現しました。 開発は、愛知工業大学経営学部 野中尋史教授の指導のもと、株式会社フリーヒルズラボに所属しつつ、本学の学生でもある土屋菜々美さん(経営学部経営学科経営情報システム専攻4年・取締役)、伴野悠也さん(同専攻3年・執行役員)、平野貴大さん(同専攻2年)、西尾紗也香さん(経営情報科学研究科博士前期課程経営情報科学専攻1年)、伊豫田彬さん(同専攻2年)が中心となって行いました。
野中教授は次のようにコメントしています。「教員だけでなく、研究室およびフリーヒルズラボの学生メンバーが主体的に動き、AIを開発できたことは感無量です。このAIによって、ものづくり企業同士のご縁が深まり、そこから画期的なイノベーションが生まれることを期待しています。」
また、学生側のリーダーであり株式会社フリーヒルズラボ取締役の土屋菜々美さんは次のように述べています。「学生のうちから社会実装に関わる技術仕様の策定や開発に携われたことを大変うれしく思います。このAIを通じて、これまで関係のなかった企業同士を結びつけることで、少子高齢化が進む中でも生産性の向上に貢献したいと考えています。」
デモ版は、まず知識マイニング研究室/株式会社フリーヒルズラボと連携しているPATRADE株式会社に提供され、同社が展開する知財マッチング事業での活用を目指しています。さらに、愛知県名古屋市の吹上ホールで開催される「次世代モノづくり基盤技術産業展」のPATRADE株式会社ブースにおいて関連する内容が展示される予定です。
なお、他の開発メンバーのコメントは以下の通りです。
伴野悠也さん「技術をベースにマッチングするAIはこれまでになかったと思います。このAIがものづくり分野でワクワクドキドキするようなイノベーションを引き起こしてくれることを期待しています。」
平野貴大さん「LLMを活用したイノベーションの提案という興味深い挑戦に携われている点にやりがいを感じています。開発およびその検証を通して深く生成AIに踏み込んでみた結果、どこまでできるか探求してみたいという意欲が高まっています。」
西尾紗也香さん「本格的な社会実装を経験でき自分自身のスキルがあがったと思います。」
伊豫田彬さん「教員と学生が一体となりがんばってきたことの喜びがあります。引き続き開発を頑張っていきたいです。」
研究成果[1] Sayaka Nishio, et al,., "Extraction of Research Objectives, Machine Learning Model Names, and Dataset Names from Academic Papers and Analysis of Their Interrelationships Using LLM and Network Analysis", 2024 IEEE International Conference on Industrial Engineering and Engineering Management (IEEM2024), Bangkok, Thailand, 2024.[2] Tsuchiya Nanami, et al,.,"Similarity analysis method for Patent Documents using Sentence BERT", Proceedings of the IIAE International Conference on Intelligent Systems and Image Processing, Matsuyama, Japan, 2024.
このたび、工学研究科 博士前期課程 電気電子情報工学専攻の電力システム工学研究室(電気学科 七原俊也教授)に所属していた山田康暉さん(2024年3月大学院博士前期課程修了)の論文が、WILEY社が発刊する学術研究論文誌であるElectrical Engineering in Japan(電気学会論文誌に掲載された和文論文の一部を英語に翻訳・掲載している論文誌)で2023年に掲載された論文のうち1年間に最も読まれた論文TOP10%に選出されました。
彼が取り組んだのは、太陽光・風力発電などのインバータを使用した電源の力率制御についての研究です。近年、太陽光・風力発電などのインバータ電源の導入量が増加傾向にあり、電圧変動等の問題が生じています。現在でもこれに対し、インバータの力率を制御するといった対策が取られています。しかし、インバータの力率をどのような設定値とすれば良いかについては、十分に明らかとなっていません。
彼は、このインバータ力率の設定値について電力系統の抵抗とリアクタンスをパラメータとした新しい選定法を提案しました。この成果を論文タイトル"Power factor control for inverters under high penetration of distributed generation"としてまとめて、今回の快挙につながりました。第一著者である山田さんは「初めての学術論文を多くの方に読んでいただき、そして評価していただけたこと非常に嬉しく思っています」とコメントしています。
2025年3月13日(木)から15日(土)にかけて立命館大学大阪いばらきキャンパスで開催された「情報処理学会 第87回全国大会」において、情報科学科 行動情報科学研究室(梶 克彦教授)に所属する学生3名が、学生奨励賞を受賞しました。
多田 さん(左):フライパンを持ちモーションキャプチャデバイスを身に着けています柴田 さん(中央):MRゴーグルを装着しています戸川 さん(右):自作のBLEビーコンデバイスを抱えています
受賞学生と研究の概要は以下の通りです。
■多田隆人さん(コンピュータシステム専攻3年・受賞当時2年)
「モーションキャプチャで得られる3次元の骨格情報を用いた調理行動の分類に関する基礎検討」
チャーハンの調理中の動作をモーションキャプチャで取得し、得られた骨格情報をもとに機械学習を用いて「卵を割っている」「炒めている」などの行動を分類を行う手法に関して発表を行いました。また行動分類の精度向上において、レシピのような手順書の行動間の順序や調理者の位置情報を用いると行動の絞り込みが可能であり有用であると分かりました。
受賞コメント:学部2年で学会発表を行うことができたのは貴重な経験でした。また、他大学の方々の質疑応答や発表を通してより深く研究を理解することができました。
■柴田青賢さん(コンピュータシステム専攻3年・受賞当時2年)
「複数のMRコンテンツを統一的に利用できるMRアプリの基礎検討」
現実空間とコンピュータ空間の間には大きな壁があります。現実の世界のものを見るのと同じように、コンピュータの中にある仮想的なコンテンツが閲覧できると、コンピュータの中の世界が現実にとても近いものになります。今回の発表では、特定の形式に従ってインターネット上に公開されたコンテンツであれば、誰が公開したのかに関わらず、今自分が近くにいる場所の近くにあるコンテンツを現実の特定の場所に紐づく形で同時に閲覧ができるアプリについて検討を行い、実際の動作を確認しました。
受賞コメント:大学に入学したときから目的としていた、現実空間に紐づけられたコンピュータの中に存在する仮想的なコンテンツを現実でより扱いやすいものにするアプリが形になったので嬉しく思っています。今後も現実空間と相互に影響するコンピューティングについて探求していきたいです。
■戸川浩汰さん(経営情報科学研究科博士前期課程経営情報システム専攻2年・受賞当時1年)
「滞在推定システムにおけるプライバシを考慮した携帯型BLEビーコンの基礎検討」
近年、GPSの利用が困難な屋内での位置推定手法として、ユーザが携帯するBLEビーコンの電波を部屋に設置した受信機で検出する方式が広がっています。この手法は企業の勤怠管理システムや研究室の在室管理システムなどで広く利用されています。しかしこの手法には発信される識別子を用いて第三者によるトラッキングできてしまう問題があります。本研究ではハッシュ計算を用いた識別子の定期的な更新により,第三者からのトラッキングを防ぎ特定のシステムのみが識別可能な携帯型BLEビーコンを設計しプロトタイプを制作しました。
受賞コメント:自分のやりたい研究テーマをかなり自由に楽しくやらせてもらっている中で、奨励賞もいただけ研究に対するさらなるモチベーションとなりました。今後は試作したBLEビーコンを本格的に製作し新たな携帯型BLEビーコンの標準となるよう、さらなる研究に取り組んでいきます。
このたび、工学研究科 博士前期課程 電気電子情報工学専攻の光量子デバイス研究室(電気学科 五島敬史郎教授)に所属しておりました椋橋健太さん(2021年3月大学院博士前期課程修了)と三浦進さん(2022年3月大学院博士前期課程修了)らが取り組んだ研究が、WILEY社が発刊する学術研究論文誌の2024年度最も読まれた論文TOP10%に選出されました。
彼らが取り組んだのは、次世代通信として期待されるテラヘルツ通信の研究です。テラヘルツ通信とは、スマホなどに利用されている現在の5G通信の数10倍の情報処理能力を持ちます。しかし、テラヘルツ通信用の送受信機の性能が悪く実用化を阻んでいます。
彼らは、このテラヘルツ送受信機の小型化と高出力化に取り組みました。まず半導体材料に新材料(窒化ガリウム)を採用する事、そして送信機内に新構造をμmレベル(μ=1mmの1/1000)で組み込むことにより、小型化(ペン先ほどの大きさ)と大幅な出力アップが可能であることを示しました。これらの成果を論文タイトル「Analysis of terahertz double dielectric structure patch antenna using nitride semiconductors」としてまとめて、今回の快挙につながりました。第一著者である三浦さんは「共同研究者や椋橋さんとの研究が評価してもらえていることが非常に嬉しいです。」とコメントしています。
彼らはこの研究がきっかけとなり、国内大手の半導体会社に就職しご活躍されています。
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