人に、そして環境に優しい材料表面を創り上げる
低侵襲医療技術の開発やエネルギーロス低減に繋がる新規硬質膜の創製を目指す
近年、手術患者の負荷低減、すなわち低侵襲手術実現を目的として、腹腔鏡手術が行われるようになり、それに伴い超音波応用医療処置具の普及が拡大しています。その医療処置具の表面には、生体適合性や生体組織との非固着性、耐ヒートショック性等を有することが要求されていますが、現時点で全ての要求特性を満足する表面処理はありません。この研究テーマでは、炭素系およびTi系の硬質膜を用いて医療処置具に適用可能な表面の創製を目指していきます。
また、各種機械システムには多くの摺動部が存在し、摩擦によるエネルギーロスが生じています。そのエネルギーロスを低減し、機械システムの環境負荷を小さくするには、潤滑性に優れる表面を創り上げることが必要不可欠です。特に,温度上昇が顕著になる環境下においては潤滑油の使用が困難となり、高温潤滑性に優れる薄膜の開発が強く求められています。この研究テーマでは500℃以上の高温でも超低摩擦特性を発現する硬質複合膜の創製を目指します。
研究 リーダー |
工学部機械学科 教授 神崎 昌郎 |
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研究 分野 |
表面改質・機械材料 |