AIT Social Dreams.

炭素材料を利用したエネルギー貯蔵・変換材料と触媒材料の開発

様々な構造を持つ炭素材料を利用し、水素やエネルギー貯蔵、合成反応に応用する

我々は、活性炭をはじめとする多孔質の炭素材料に、有機化合物や金属ナノ粒子、金属酸化物ナノ粒子や高分子材料をナノレベルで精密に複合化することで、高性能なエネルギー貯蔵・変換材料の開発を行っている。多孔質の炭素材料は、細孔と呼ばれるわずか数ナノメートルの空間を有し、細孔に基づく強い吸着力と、1グラムあたり最大で約4000 平方メートルもの高い表面積を有する。この細孔内に様々な化合物を複合化することで、導電性の高い炭素表面と高表面積で接触し、広大な接触界面における多量の電荷移動を急速に行うことができる。したがってこれらの複合材料は、急速充放電特性が可能な電気化学キャパシタ電極や、燃料電池触媒への応用も期待できる。さらに細孔空間を反応場として利用することで、従来は金属触媒を用いないと進行しない合成反応を、無触媒で行うことも見出している。
一方で、このような多孔質の炭素材料の合成も行っており、天然に豊富に存在するバイオマスを用いた高表面積の多孔質炭素の合成にも成功している。我々の合成・複合化手法の特徴は、有機溶媒を一切使用しない無溶媒合成を用いることであり、環境負荷を最低限まで抑えた持続可能な開発に向けて研究に取り組んでいる。

研究
リーダー
工学部応用化学科応用化学専攻 准教授
糸井 弘行
研究
分野
電気化学、複合材料、エネルギー貯蔵・変換材料、触媒

AIT愛知工業大学

〒470-0392 愛知県豊田市八草町八千草1247
TEL:0565-48-8121(代表) FAX:0565-48-0277
COPYRIGHT©AICHI INSTITUTE OF TECHNOLOGY ALL RIGHTS RESERVED.