経済的困難を抱える子どもたちが安心して学べるサードプレイスをつくり、
子どもの貧困をなくす
子どもの貧困と学習支援・居場所づくりに関する教育福祉論的・実践的研究
経済的困難を抱える子どもへの学習支援・居場所づくりの実践じたいは、1980年代ごろから一部の自治体のケースワーカーによってはじまりました。2010年代になると、子どもの貧困対策推進法や生活困窮者自立支援法の制定などによって、学習支援は子どもの貧困対策の中心的な事業に据えられ、全国的な拡大を見せることとなりました。多くの学習支援の実践では、教科指導とのバランスに葛藤しながらも、子どもたちが抱える困難に向き合いながら信頼関係をベースにした居場所づくりが進められています。しかし、学習支援が広がるなかで、民間の学習塾や個別指導教室への事業委託も増え、知識詰め込み型の教科指導・受験対策に重点を置く学習支援も増えています。そこで、本研究では、瀬戸市における「学習教室ピース」での実践を踏まえ、学習支援・居場所づくりでの教育福祉的価値の創出(子どもたちに貧困を生み出す社会的・経済的メカニズムを乗り越える力と関係性の育成)について実践的・法制度的・政策的に検討します。加えて、公教育の責任にも射程を広げ、子どもの困難に寄り添える持続可能な学校づくりについても考えていきます。
研究 リーダー |
基礎教育センター総合教育教室 准教授 川口洋誉 |
---|---|
研究 分野 |
教育法学・教育行政学 |