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院生が日本太陽エネルギー学会で奨励賞 電力システム工学研究室

2016.06.14 受賞・表彰

 5月31日、日本太陽エネルギー学会の第6回定時総会で、2015年度の各賞受賞者が発表され、本学大学院 工学研究科博士前期課程2年電気電子工学専攻の子安拓夫さんが発表した論文「全天雲画像による雲の移動状況及び規模の推定」が「2015年度日本太陽エネルギー学会 奨励賞(学生部門)」を受賞しました。

 子安さんが所属する電力システム工学研究室(電気学科・雪田和人教授)では、従来より自然エネルギーによる電力の安定供給のための様々な「予測」とその「精度の向上」に取り組んでいます。

 「全天雲画像」(※)を用いた日射量予測についての研究を引き継いだ子安さんは、新たに「太陽の位置」に着目しました。太陽の位置を基点として雲に向かう太陽光の色彩データから得られる明度や彩度を解析することで、雲の移動速度や移動状況を推定したり、雲高の推定値から雲の規模を推定することが可能になりました。また、雲を直接的に監視することで、天候の急変に対応でき、予測精度も上がりました。今後は、画像の色彩データと雲の規模・速度から日射強度の変動量及び変動時間を予測し、さらなる予測技術の向上を図りたいとしています。

 子安さんは東日本大震災をきっかけに、インフラ整備におけるクリーンエネルギーへの関心が高まり、電力システム工学研究室で研究することを希望。研究を続けるため大学院へ進学しました。地道な観測と分析を積み重ね、この分野ではだれにも負けないという確固たる自信を得たことで、大手鉄道会社への就職も内定し、これからは念願のインフラ整備という面で社会に貢献していきたいと話しています。

※「全天雲画像」:魚眼レンズを備えたカメラで1日に1400枚以上、通常の画像より広い範囲が撮影された雲画像。

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