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情報科学科 堤幸彦監督が特別講義

2016.06.17 TOPICS

 6月14日、本学の客員教授を務める映画監督の堤幸彦氏が来校し、八草キャンパス1号館3階(メディア視聴覚室)で、情報科学科3年生を対象に、本年度第2回目の「デジタル映像処理及び演習」の特別講義を行いました。
 
 今回の授業は、『堤幸彦の演出について直接本人に聞いてみよう』と題し、質疑応答形式で行われました。堤監督と一緒に映像制作に携わる(株)オフィスクレッシェンドの松本淳一氏と佐藤徹也氏、堤監督が特別講師を務めたことのある名古屋ビジュアルアーツ専門学校映像学科から2人の学生、そして広告代理店インテントの小笠原佳美さんの4人が質問者になり、タイトルに込められた意味や映画・MV・ドラマなどの演出の意図、監督のイメージを制作チームで共有するためにどんなことをしているのかなど、堤監督の作品を見て感じたこと、疑問に思ったことをぶつけました。

 堤監督の演出に共通するのは、時間軸を逆にしたり、画面を揺らしたり、誰もやらないことにあえて挑戦し、見ている人が"何か引っかかる"ことで潜在意識に訴え、ほかの作品とは何か違う、面白そう、もう一度見たいと思わせるように、視界に「変化」を与えていること。何気ないシーンひとつをとっても、俳優の言葉遣いや声質、音量など細かい演出がなされています。
 撮影が始まると監督は、演出の意図や熱意を共有できる制作チームを作るため、「あきれられても強い信念があれば相手に伝わる」との思いでスタッフと接し、早い段階から撮影現場の"空気"をつくっていくとのこと。そうすることで、撮影現場で思いついたアイディアを急きょ台本に反映したりすることもありますが、監督も制作チームも楽しみながら、アイディアを出し合うなど活気のある現場が生まれ、チーム一丸となって監督が求める演出をカタチにしていくことができるそうです。
 昨今ではカメラの性能も格段に上がり、誰にでも様々な演出が可能になりました。監督は学生たちに「作品全体の内容を損なわなければ、自由に好きなように演出しても構わないと思う」と話し、学生たちの制作意欲を掻き立てました。後期に行われる3回目と4回目の授業では、学生たちの個人作品、グループ作品を堤監督が講評する予定です。

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