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機械学科の生津教授が一つの研究成果でトリプル受賞

2017.10.23 受賞・表彰

 機械学科の生津資大教授(ナノテク研究室)の研究成果の一つである「シリコン(Si)ナノワイヤの機械物性評価と加工プロセス効果」が、日本機械学会マイクロ・ナノ工学部門 の優秀講演論文表彰をはじめとする複数の賞を受賞しました。

 この研究では、電子顕微鏡の中で使用できる「ナノ材料評価用MEMS(微小電気機械システム)デバイス」を独自開発し、幅30~200nm程度のSiナノワイヤ の引張試験を行って、ヤング率や破壊強度を定量計測することに成功しました。これらの機械物性ならびに変形の様子が試験片サイズや製法により異なることを実験的に明らかにし、Siのナノ機械物性の理解に大いに貢献しました。

 この成果は昨年9月の日本機械学会2016年度年次大会で生津教授の前任校・兵庫県立大学の大学院生により発表され、優秀講演論文に選出されました。表彰式は11月2日、広島で開かれる第8回マイクロ・ナノ工学シンポジウムの中で行われます。

 さらに、昨年11月に京都で開かれた国際会議MNC2016(マイクロプロセス・ナノテクノロジー国際会議)での研究発表が、年間1件の最優秀講演賞(Most Impressive Presentation Award)に選出されました。この成果はのちに応用物理学会の英文論文誌JJAPに掲載され、年間1件の優秀論文賞(Outstanding Paper Award)も受賞しました。

 今回のトリプル受賞に対し、生津教授は「ナノ領域の機械材料物性を正しく定量評価できる独自技術を根気強く開発し、世に先駆けて実験データを出した点が高く評価されたと考えています。指導した学生が挑戦的な研究に懸命に取り組んだ成果であり、複数の学会での同時受賞は大変名誉なことです。これからも強くてたくましい、仕事力の高い学生を育てていきます」と喜びを話しています。

  • 受賞の喜びを語る生津資大教授
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