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生津資大教授(機械学科)ら3教員に永井科学技術財団賞

2018.03.13 受賞・表彰
  • 永井科学技術財団賞「学術賞」を受賞した生津資大教授

 機械学科・ナノテク研究室の生津資大教授が、平成29年度永井科学技術財団賞「学術賞」を受賞しました。学術賞は、素形材分野に関連する研究・開発実績の中で、他分野との融合を図って顕著な成果を上げた研究者を対象としており、生津教授は「機械刺激による発熱反応誘起膜を用いたゼロエネルギー瞬間接合技術」によって受賞しました。

 生津教授は、軽金属と遷移金属をナノの厚みで積層堆積させた金属多層膜の自己伝播発熱反応を研究し、近年、ピンセットで突くなどの"機械刺激"で反応誘起可能な新奇発熱素材の開発に成功しました。この新しい発熱素材はハンダ溶融熱源として利用可能と大いに期待されるとともに、ゼロエネルギーかつゼロエミッションなエコ材料でもあり、環境問題に直面する市場規模の大きな自動車業界や半導体デバイス業界の注目を集めています。加えて、自己伝播発熱機能をナノ~マイクロサイズの微粒子一粒に持たせる研究開発も行い、これが生体適合材料の組み合わせで実現すれば、次世代の低侵襲がん治療技術として期待されるハイパーサーミアの発熱ナノ粒子として有用と考えられています。これらの独自機能性材料開発に関する実績が評価され、受賞に至りました。

 賞の贈呈式は3月6日、名古屋市の東海放送会館(テレピア)・ホテルオークラレストランで行われました。生津教授は「ピンセットで突くだけで反応誘起できる発熱素材を見つけたときは学生と一緒に驚きました。とても危険な材料を作ってしまったとも思いましたが、これをうまくコントロールすることで、さまざまな産業応用が見いだせる可能性があるとも考えました。学生たちの不断の努力の賜物であり、これからも学生とともに面白い機能を持つ材料探索を行っていきます」と受賞の喜びを話しています。

 本学からは生津教授のほか、機械学科の松井良介准教授が永井科学技術財団賞「研究奨励金」、情報科学科の梶克彦准教授が同「素形材融合分野奨励金」の贈呈を受けました。

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