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国際会議ACIS CSII2018でBest Student Paper Award

2018.07.23 受賞・表彰
  • 受賞した丹羽崇仁さん(中)
  • Best Student Paper Awardの賞状

メディア情報研究室(情報科学科鳥居一平教授)の丹羽崇仁さん(大学院経営情報科学研究科博士後期課程2年)が、7月10~12日に鳥取県米子市で開催された国際会議International Conference on Computational Science/ Intelligence & Applied Informatics (CSII 2018)で最も優れた学生研究発表に与えられるBest Student Paper Awardを受賞しました。
 丹羽さんは鳥居教授の指導のもと、身体の不自由な方や発達障害の方のためのアプリケーションソフトウェアの研究開発を行なっています。今回、受賞した論文「Measurement of Line-of-Sight Detection Using Pixel Quantity Variation and Application for Autism」は、鳥居教授が研究開発した肢体不自由者のためのコミュニケーション支援アプリ「あいとーく」を、視線方向で操作できるように改良したものです。さらに、眼球運動計測技術を発展させて、自閉症児の障害程度を数値化できるシステムを開発しました。
 これまで、自閉症児の障害程度は児童精神科医の問診とIQテストにより測られてきました。しかし、診断結果が正常の範囲内であっても、コミュニケーション障害が認められる場合があり、これまでの診断方法を補助するシステムの開発が求められていました。丹羽さんは、今回発表した研究の成果を発展させていけば、児童精神科医の補助を行える可能性があるだけでなく、特別支援学校においても適切な指導を行うための指標になるのではないかと期待しています。
 この研究は、6月にオーストラリア・ゴールドコーストで行なわれた国際会議KES-IDT2018においても採択され、口頭発表を行なっています。丹羽さんは「学部生の頃から、鳥居先生に国際会議で発表をする貴重な経験をいただいていました。今回の受賞が、長い間ご指導くださり、見守って下さっている先生への恩返しに少しでもなればと思います。研究の基本的なシステムは完成しましたが、判定精度をより強固にするためには幅広い年齢層の自閉症者、健常者の大量の眼球運動のデータが必要です」と話し、このシステムを完成させていく決意を感じさせました。

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