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卓球映像における打球推定手法の提案で学生奨励賞

2022.03.14 受賞・表彰

 大学院経営情報科学研究科博士前期課程1年の加藤祥真さんが、情報処理学会第84回全国大会(3月3~5日)でオンライン発表した「垂直方向ラリーの卓球映像における打球推定手法の提案」により、学生奨励賞を受賞しました。

 加藤さんが所属するビジュアル情報処理研究室(澤野弘明准教授)は、本学卓球部の活動に「情報解析グループ」として参加しています。今回、卓球部と共同で、卓球映像の自動分析に関する研究に取り組みました。

 卓球競技では、対戦相手のプレーを分析するために、打法と打球コースの傾向が調査されます。実業団リーグの卓球チームでは、打法と打球コースの傾向を知るために、紙媒体や表計算ソフト、専用アプリに手作業でプレーの記録を行います。しかし、手作業でプレーを記録するためには、対象の試合映像をすべて視聴する必要があり、分析にかかる時間が長くなってしまいます。

 そこで、打法と打球コースの分析を効率化するために、プレー傾向の自動分析を目指しました。本研究では、自動分析の前段階として、垂直方向ラリーの卓球映像(通常の試合映像のように、卓球台手前の選手の後方上手から見下ろす形で撮影したもの)から打球を推定する方法を提案しました。打球の推定には、ボールが移動しており、かつ白色であることを利用しました。また、打球と見分けにくいサービスのトスを音により除去することで、打球のみを正確に推定しました。

 受賞にあたり、加藤さんは「今回の受賞は、澤野准教授のご指導に加えて、先輩や同級生のアドバイスのおかげです。研究では、打球の推定精度が良くならず、時には寝る間も惜しんで手法の開発を行ってきました。結果として納得のいく手法が開発でき、努力してきてよかったと思います。今後も、より一層研究に精進します」と喜びを話しています。

  • 学生奨励賞を受賞した加藤祥真さん
  • 垂直方向ラリーの卓球映像から打球を推定
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