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国際会議でベストペーパーアワード

2022.04.12 受賞・表彰

 トルコで昨年9月に開催された「第10回再生可能エネルギー研究・応用国際会議(ICRERA)」で、大学院工学研究科博士前期課程1年(学年は発表時)の池田和樹さんが「多相トランスを用いた直流スマートハウスにおける直流家電機器の消費電力特性の検討」と題して発表し、ベストペーパーアワードを受賞しました。

 本研究は「知の拠点あいち重点研究プロジェクトⅢ期」(先進的AI・IOT・ビックデータ活用技術開発プロジェクト)に採択され、今回発表に当たった池田さんをはじめ、恒川将輝さん(大学院工学研究科博士前期課程2年)、岩﨑祐翔さん(同1年)の電力システム工学研究室(雪田和人教授)に所属する院生と、電気学科教員、共同研究に当たった河村電器産業株式会社の担当者を含む9人が受賞者となりました。

 近年、低炭素化社会の実現のために、太陽光発電装置や電気自動車など、直流で稼働する機器が電源側・負荷側ともに増加しています。現在の電力システムは交流であることから、太陽光発電によって直流で発電した電気を一度交流に変換し、負荷側で再度直流に変換しています。この電力変換時には損失が発生することから、変換回数を減らし損失を低減させることが可能な直流給電システムが注目されています。

 本研究では、直流給電システムを実現するために必要となる交流-直流変換器に、これまでにない新しい変圧器を利用したシステムを提案しています。本発表では、この提案した交流-直流変換器を利用し、直流スマートハウスを構築することで直流家電機器への給電試験を実施しました。その結果、提案した交流-直流変換器を用いて家電機器への給電が可能であり、各家電機器の消費電力に関して検討を行うことができました。

 受賞に当たり、池田さんは「このような大規模なプロジェクトに携わり、貴重な経験をすることで、私自身も成長できたと思います。今後、より一層精進してまいります」と喜びを話しています。

  • 賞状を手にする池田和樹さん
  • 構築した直流スマートハウス
  • 測定結果例
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