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日本建築学会設計競技で住・商空間デザイン研究室の3チームがタジマ奨励賞

2022.09.28 受賞・表彰

 日本建築学会の2022年度設計競技で、建築学科「住・商空間デザイン研究室」(安井秀夫教授)から参加した3チームが、全国表彰のタジマ奨励賞を受賞しました。

 建築学会設計競技は、通常の学生コンペと異なり、大人も参加して競います。本年度は「『他者』とともに生きる建築」が課題となり、全国から285作品の応募がありました。タジマ奨励賞は学部生が対象となる賞で、9月13日の全国二次審査会(公開)で発表されました。

受賞各作品の概要は次の通りです。

「水都之交⁻資源を紡ぎ環境に帰る-」

4年:大塚美波さん、熊崎瑠茉さん、橋村遼太朗さん、山本裕也さん、保田真菜美さん

私たち⼈間は、他者である環境とともに⽣きているだろうか。埋め⽴てなど環境そのものを⽀配する⽣き⽅、必要以上に崇め環境に⼿をつけない⽣き⽅は、かえって破壊を招き、深刻な環境問題を引き起こす。そのどちらでもない環境との⽣き⽅を、今⼀度新考えるべきである。既存の環境資源を活⽤する暮らしの提案により、環境を資源へと転換し、環境に帰る本来の⾵景を提示する。

「個性を紡ぎ織りなすよりどころ-異なる『個性』とともに生きる住商空間の提案-」

4年:鈴木蒼都さん、名倉和希さん、加藤美咲さん、川村真凜さん

人は他者とともに生きることで自己を知り、自己を形成していく。「他者との違い」は自己をより豊かな存在へ導く。一方で現代社会においてその「違い」は生きづらさの原因ともなっている。同じ「違い」であるのにマイノリティであるだけで「生きづらい違い」になってしまうのはなぜだろう。他者との違いが形成する「個性」を介して、暮らしの中でともに生きることの価値を最大限引き出す「個性」とともに生きる建築を提案する。

「官民学連携再開発計画」

4年:青木優花さん、浅田一成さん、岩渕蓮也さん、加藤孝大さん、杉浦丹歌さん

兵庫県神戸市長田区は、阪神淡路大震災によって甚大な被害を受けた。この地域には、「復興災害」とも称される再開発事業が行われた。本提案では「他者 = 開発」とする。市街地再開発事業のように、個人の手を離れた大規模な開発は、住⺠の主体性を制限し、地域の均質化を生みかねない。各地で乱発する市街地再開発事業とその手法を再考するとともに、「開発」という人間の根源的な行為にあらためて向き合うことで、ともに生きるための建築を考える。

  • 受賞した学生たち
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